市販のタオルに、「ドレス」のモチーフを刺繍・アップリケする方法をメモしておきます。
私は劇団四季の舞台が好きなので、
劇団四季の『アラジン』や『リトルマーメイド』の衣装のデザインから下絵を描き起こしています。
それ以外の図案を使う場合でも、
タオルに刺繍・アップリケする方法の参考にしてもらえれば、と思います。
タオルにオリジナル刺繍・アップリケにするにあたって一番のネックは、
タオル=パイル地にはループがあるため、図案を写したり細かいステッチ・刺繍をするのが難しいということ。
この問題の解消には、
生地に貼り付けられて後で水で溶かせるシート(スマプリ)を使います。
また、アップリケの土台にするサテン生地に直接下絵を描くのはかなり難しいため、
不織布(今回はチャコエースムーンベール)に下絵を写してサテン生地の裏に手芸用のりで貼り付けて、芯地兼図案のガイドにします。
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※ムーンベール用マーカーは、今回の作り方では必要ありませんのでセットで買わなくてもいいです。
プリンセスドレスの刺繍・アップリケの作り方
用意するもの
- 図案を描く紙
- タオル
- サテン生地
- 25番刺繍糸(濃淡2色)
- 手縫い糸
- 手芸用ノリ
- 不織布(ムーンベールなど)
- スマプリ
- 鉛筆、色鉛筆、チャコペンシル、水で消えるチャコペンなど
- マスキングテープ
ラメ糸はダイソーのもの。
今回例にした、劇団四季『アラジン』の、ジャスミンのピンクのウエディングドレスはアップリケ部分は、サテンとオーガンジーを重ねています。
手順
1.紙に図案を描く
公演プログラムや四季の会会報誌「ラ・アルプ」の写真を参考に、下絵を描きます。
衣装の完全な再現はできないので、「それらしく」見えるようにデザインのどの部分を取り入れるかを考えます。
正面向きの大きめの写真がない場合は、会報誌などの小さめの写真でもいいので、正面から写っている写真を、スマホのカメラで拡大してみるとデザインが分かることがあります
2.不織布に下絵を写す
下絵に不織布を重ねて色鉛筆などでなぞって写します。
3.サテン生地の裏に不織布を貼る
下絵を写した不織布をサテン布の裏側に、手芸用ノリで貼り付けます。
アップリケになる部分にはできるだけノリをつけずに、アウトラインと外側につけるようにします。
4.図案のアウトラインを刺す
不織布の下絵をガイドにして、手縫い糸1本どりでアウトラインを、ランニングステッチで刺します。
最初にアウトラインを縫って、表側から見ても大体の図案が分かるようにすることと
あとでアップリケを切り抜いた時のほつれ止めになります。
5.模様を刺繍する
ドレスの模様を刺繍していきます。
プリンセスドレスの場合は、適宜、ラメ糸を使うと華やかになります。
場所によってラメ糸だけで刺繍したり、25番刺繍糸2本に、ほぐして細くしたラメ糸1本を合わせたりします。
ラメ糸は先端がバラバラになって針に通しにくい時は、手芸用ノリを少しつけてまとめるとよいです。
全体をバランスを見て、図案から削ったり、図案に描かなかった模様を足したりしています。
- 腰のチェーン 5本→3本
- トップスの中心の模様
- スカートのアラベスク模様
オリジナルで初めて作る場合は、完成した実物がないので、
実際に刺繍してみたら物足りなかったり、逆にいらないかな?と思ったり、あとから出てくるんですよね。
6.アップリケを切り抜いてタオルに貼り付ける
タオルに縫い付けた後で追加する刺繍以外の刺繍を刺し終わったら、
アウトラインギリギリに切り抜きます。
手芸用ノリを数か所につけて「スマプリ」に貼り付けます。
アップリケの周りに適当に余白をつけてスマプリをカット。
フィルムをはがしてタオルに貼り付けます。
パイル地の場合、貼り直しができません(はがすとパイルがほつれてしまう)。
一発で決まるよう、待ち針や水で消えるチャコペンなどでタオルに目印をつけておくとよいです。
7.アップリケをタオルに縫い付ける
手縫い糸二本どりで、千鳥掛けでアップリケの縁をタオルに縫いつけます。
私はミシンで縫い付ける場合のジグザグ縫いをイメージして千鳥掛けにしていますが、
巻きかがりでもよいです。
どちらの方法でもほつれが出ないようにできるだけ密にします。
8.刺繍を足す
アウトラインの外側にかかる刺繍を足します。
デザインによって必要ない場合もありますが、
今回は、トップスの袖口等のフリンジと、スカートのチェーンを追加しました。
ここまでで、ドレスの刺繍+アップリケはできあがりです。
タオルにアルファベットを刺繍する
ドレスの刺繍・アップリケだけでもかわいいのですが、
プリンセスの名前(Jasmine)のアルファベットをタオルに刺繍しました。
Jasmineのアルファベットを紙に下描きします。
アルファベット 筆記体 フォント
などで検索すると、いろいろなフォントが出てくるので、好みの書体で。
下描きの上に「スマプリ」を乗せてマステで仮止めし、色鉛筆や水で消えるチャコペンなどでなぞって写します。
「スマプリ」のフィルムをはがしてタオルに貼り付けます。
25番刺繍糸2本と細くばらしたラメ糸を合わせて文字の主な線をランニングステッチで刺し、
太くしたいところは25番刺繍糸2本でサテンステッチで刺します。
これで、アップリケ、刺繍ができたので、
洗って仕上げます。
タオルを洗って乾かす
スマプリは水で洗うと溶けるので、まず水で洗って大まかに溶かしておきます。
その後タオルを洗濯ネットに入れて普通に洗濯します。
乾かし方ですが、
刺繍をしたものにドラム式乾燥器は使えないので、
陰干し(我が家では浴室乾燥機を使用)します。
乾燥機にかけることで、パイル地の毛足が立ち上がるためです。
物干しに干して乾かす時には、
脱水後すぐに洗濯機から取り出して、20回程度空気を含ませるようにタオルを振り、
さらに、手で逆毛を立てるようにパイル地を立たせてから干します。
手で毛足の流れと反対方法に撫でるときは刺繍を傷めないようにやさしく。
四季劇場で売っている『リトルマーメイド』のサテンのアップリケ付きタオルもドラム式乾燥機で乾燥できませんが(誤って入れてしまったらアップリケのプリントが消えました💦)、
この手順で干せばOKです。