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最後の航海♪劇団四季『リトルマーメイド』名古屋公演千穐楽

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2018年8月26日(日)、名古屋四季劇場オープニング作品『リトルマーメイド』が千穐楽を迎え、ラッキーなことに、「四季の会」限定抽選に当選して観劇することができました。

「当たればいいかな」くらいの気持ちでS席のみで応募して、まさか当選するとは思いませんでした。ありがとうございます☆彡

当選しただけでラッキーなのでぜいたくは言えませんが、席は上手ブロック後方のほんとの端席で、東京から行ってそれ1回では不完全燃焼になるかも、と心配になったので、前日の夜公演は、センターブロックの下手寄り前方で観ることにして、2日連続観劇しました。

東京公演で、2階C席で観たことはあったのですが、1階の後方ではじっこ、というのは初めてだったので、初めて気が付いたこともいっぱいありました。

こちらの記事は、千穐楽の会場の様子と、観劇感想をまとめています。
特別カーテンコールと、後方端席からの見え方は別記事にします(記事の最後にリンクを載せています)

8月26日『リトルマーメイド』名古屋公演千穐楽開演前の様子

この日も予想最高気温36℃、という猛暑だった名古屋。

ただ、正午近くになっても日陰に入ると涼しさを感じ、たしかに夏は終わりなんだなあ、と感じました。

日向を避けつつ、劇場に到着したのは12時18分ごろで、すでに会場していました。

※劇団四季専用劇場は、開演30分前が開場時間ですが、この日に限らず、たいていはその15分~10分前くらいにオープンするので、ショップで買い物したい方などは、早めに行くのがおすすめです。

チケットボックスがない側の入口横のフォトスポット。

いつもはお子さんの写真を撮ったり、一緒に自撮りしたりする人が多いのですが、
この日は千穐楽なので、この写真のように、「スポットだけを撮る」男性も多かったです。

この日は、劇団四季公式と、マスコミのカメラが入ります、という断り書き。
地元のテレビ局や新聞社でしょう

入口で、社員さんがメッセージカードを渡してくれました。

地元客ではないけれど、結局、1年10月の間に都合6回観たんだよなあ。
ありがとうございました。

吉田社長も見えていました。同じ日に東京の自由劇場で「恋に落ちたシェイクスピア」が千穐楽だったのですが、「恋に~」の方は、10月11月に東京リターンがあるので、名古屋に来られたのでしょう。

開演まで、2階ロビーで過ごしたのですが、2階ショップは、むしろ普段の公演日よりも行列が少なかったです。
千穐楽は、四季の会会員限定抽選だったので、さすがに、これが初見という人は少ないでしょうし、みんな、欲しいものはこれまでの公演で買ったのかもしれませんね。

私は、名古屋公演千穐楽記念デザインのキーホルダーを購入しました。

劇団四季では、プラごみ削減のため、ショップのビニールバッグを廃止していており、名古屋四季劇場でも8月1日に廃止になりました。基本的には、買ったものはそのまま、むき出しで渡されます。他の方が買ったものを目にする機会があったのですが、ミラーなど、壊れやすいものは緩衝材に包んでありました。

バッグが必要な場合は、不織布バッグ(2サイズ)を購入することができます。

ただ、キーホルダー1個、ボールペン1本、にショッピングバッグを買うほどのことはないので、お菓子屋さんなどでもらった袋を持参しておくと便利ですよ^^


『リトルマーメイド』名古屋公演千穐楽の感想

8月25日(楽前日)・8月26日(千穐楽)のキャスト

千穐楽の舞台で印象に残ったこと

(8月25日夜公演で観たことも含みます)

千穐楽日の公演は、楽だからすごいテンション高いとか力が入りすぎということはもちろんなく、だけど、フツフツ「節目である」パワーを感じる、そんな舞台でした。

たとえば、「アンダーザシー」で、フリーのところはいつもよりジャンプしてる!とかはあったんですけれど。

なので、あんまり「楽だから」という感想は、本編に関してはないんですよね・・・
千穐楽特別カーテンコールから後は、たっぷり、「楽!」ある空気を味わいました。

とにかく今回は、もしかしたら今後あまりたくさん舞台でお会いできるチャンスはないのかも、と思っている飯野おさみさんのセバスチャン役を観られたのはすごくラッキーだったと思います。なにしろ、初代ジャニーズの方ですから。

まあ、同じことを、2016年4月頭の、東京公演の楽の週でも考えていたので、それから2年後もまだまだ現役なのですから、大阪や札幌でも出演されるかもしれませんし、そうであってほしいです。
飯野さんは、私が四季の公演を観始めた、大阪『キャッツ』2001~2003年は、スキンブルシャンクス役だったんですが、あの当時の演出のままだったら今でもスキンブルシャンクスいけるんじゃないかと思います。今回のリニューアルで、よりダンスの難易度・強度がアップしているので、さすがに実現はしないとは思いますが。

開幕前のアナウンスの飯野さん、他の方のアナウンスと同じ事を同じように言っているし、特に言い方が面白いとかそういう特徴は全くないのに、飯野さんのアナウンスはすごく、「聴かせる」んですよ。

今の客層とノリがやや違うのか、舞台本編ではあまり笑いが出ないような気はします。

ただ、セバスチャンの、家臣であり、アリエルの音楽の師であり友人でもある、微妙の立場からの「愛」、あたたかさはピカイチです。

そして、あのメイクと衣装ではまさに年齢不詳で、若い人ではないことはもちろんわかりますが、声や立姿勢、動きが年寄りのそれにならないのは本当にすごい。

「アンダー・ザ・シー」なんて、初演のころよりリズムの入り方が良くなったんじゃないかと思いますもん・・・

そしてカーテンコールでは自分のレヴェランスの時に、しゃがんだ姿勢から拍手を盛り上げる動きをして、トリトンにつなぐところとか、カニ歩きで退場するサービス精神もすてきです。

それから印象に残ったのがフロットサム、ジェットサムがひと月前よりもそれぞれのキャラクターがはっきりかんじられたこと。

伊藤綾祐さんのフロットは、頭が回るだけにちょっと小心なところがあって、
対して岸さんのジェットは真性のバカ(ほめてます)。

「パパの可愛い天使」の「罪悪感?あるもんか」で
伊藤フロットが上目遣いでアースラを見てながら聞いている姿は「いやそうはいってもちょっとはあるもんじゃないんですか?マジないんですか?」って言いたそうで。

岸さんジェットの怖さはですね、

間違い電話がかかってきたので「違います」といったんだけれど、
「〇〇ちゃんでしょ、何言ってるの」とぜんぜん聞いてくれず、20分くらい切ってくれなくて本当にこわかった

という話が、twitterにあったんですけれど、そういう、ぜんぜん話が通じないコワさです。

テンタクルスに刺されて嬉しそうにしているのも、私はちょっと笑えない(ほめてます)。

フロット・ジェット、って役のキャラクターが型にはまるとうすっぺらくなってしまいそうなんですが、今回のフロット・ジェットは、それぞれのキャラが立っているし、バランスもよかったです。

名古屋公演では、最初の1回以外は(2017年2月は村さんでした)トリトン役は全部伊藤潤一郎さんで観たんですけれど、
特に先月と、今回の2回は、アリエルとの親子ゲンカの場面が、真に迫って感じられました。

伊藤さんのトリトンは、娘が可愛い、という以上に、亡くなった奥さんをすごく愛していて、奥さんが不慮の死をとげたところで、彼の中の時間が止まっていると思うんですよ。
ちゃんと検証したら、アースラの仕業ってわかったのかもしれませんが、「人間が殺した」から思考が停止している。

だからあのラストは、アリエルが夢をかなえてハッピーエンドというだけでなく、トリトンの人生もまた動き出すんだろうなあと思います。

アリエルとエリックの場面で印象的に残ったのは、「一歩ずつ」のシーン。

アリエルの無邪気な積極性にちょっと引く、という雰囲気になるエリック王子もいますが、
竹内さんは、「一歩ずつ」では最後の最後の「そう、すこしずつ」まで、そういうことはないみたい。

両手を差し出して、アリエルに「ほら手を乗せて」とちょいちょいっと動かすところとか、けっこう自分の方が積極的です。

「キス・ザ・ガール」、25日夜は、エリック王子が蛍を両手で捕まえてアリエルに見せる、というマイムがあって(結構前に玉木さんも同じようなことをされていました)、素敵でした。

アリエルに恋するもう1人(1匹)、フランダーは、今回初めて緒方さんに当たりました。

「アリエルが好き!」がぜんぜん隠れていなくて、「だって今ちゃんとここにいるだろ。君と二人で」がすごくかわいらしい。

「恋の予感」の「何か悪い物でも食べた?」というところ、他の方のフランダーは「ものの例え」なのですが、
緒方さんだと、本当にアニサキス症かなにかを心配しているみたいに見えて、

「あーこの子マジでアリエルの恋に気付いていなんだわ」とそこで確信できます(笑)

『リトルマーメイド』の世界再確認

楽前日と、楽日に連続観劇して、あらためて、本当に素敵な作品だな、と思いました。

プリンセス・プリンスの恋物語なので、ロイヤルネスや、クラシカルな美しさで描かれている場面もあるし、ポップなデザインの場面もあって、本当に楽しんですよね。

よく、俳優さんがラジオインタビューなどで「『リトルマーメイド』はアリエルとエリックの恋愛だけではなく、いろいろな形の愛にあふれた作品です」、と紹介されていますが、

親子愛、姉妹愛、フランダーのアリエルへ恋心、グリムやセバスチャンの「お仕えするもの」としての敬愛と親愛、

船乗りたちとエリック王子の信頼関係(エリックは船の上で7番目の弟のように愛されていて、アリエルと相似形だと思う)、

スカットルの友人としての愛、など、本当にいろいろなキャラクターの愛がいっぱいなんですよね。

シェフ・ルイのおさかなへの愛は、あれはちょっと、狂気ですが(笑)。

スカットルって、本当に脳みそ小さそうだったり親切さがまとはずれなところもあるんですが、丹下さんのスカットルが「あきらめるのかい?君らしくないな」という前に見せる表情が、芯では状況ちゃんと把握しているし、先ほどのジェットの「話通じていない」の逆の安心感があるんですよね。

で、それらと正反対に愛に無縁なのがアースラの世界で、フロット&ジェットは手下だけれど、そこに愛があるわけじゃないですもんね。
テンタクルスはアニメのヒドラ化された人魚たちと同じ立場だと思います。

鈴木釉佳之さんは、2017年10月17日のラジオインタビュー(NHK名古屋)で、アースラ役について

愛したい、愛されたいけれどそれを得ることができない

とコメントされていました。

親(ポセイドン)が悪い点も多分にあるとはいっても、あれだけ悪辣だとそうそう、この人もかわいそうなだよな、と同情はできないんですけれど、

肝心なところでツメが甘いというか、アリエルに「人間が殺したんじゃなかったら誰が」と問い詰められてあわててしまう、冷徹になりきれないところがアースラの魅力なのかもしれません。

私、ディズニー作品って特に舞台は意外と神話や昔話の類型を抑えているなあと思うんですけれど、
「若者が世の中に出ていくときに、完全な悪意から近づいてくるものがいる」というのは、グリム童話などにもそういう話がいくつもあり、
なにより、現実のニュースなどでもそういう話、たくさんありますよね。

といって、家族と慣れ親しんだ人間関係の中にとどまっているだけでは人生が前に進まない、
アリエルはさすがに無防備で無鉄砲すぎるので、現実の世界では若い人はもうちょっとリスクヘッジした上で夢に向かってほしいとは思いますが、大人としてのしての自分は、スカットルのように彼らを励ませたらいいなと思います。

千穐楽特別カーテンコールとそれに続くカーテンコールについては、別記事にしました。

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