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オーバーチュアで停電・2003年「キャッツ」広島公演遠征観劇(1)

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2003年10月16日、劇団四季『キャッツ』広島公演の昼公演で、公演が始まって数分後「ジェリクルソング」の終わりごろで、停電が起きたことがありました。
その時の観劇記録です。

2003年から3年間くらい、当時は主流だった無料ホームページスペースに作ったサイトに乗せていた観劇記録を再編集しています。

2003年『キャッツ』広島公演について

公演期間 2003年8月5日~11月24日

会場 広島郵便貯金ホール(現在の上野学園ホール)

「シアターインシアター」方式で、公共ホールで数か月単位での『キャッツ』上映が可能になり、2003年は静岡に続き、初めて、『キャッツ』の3都市公演が行われました。

このときの広島公演中に、劇団四季の『キャッツ』は上演開始20周年を迎えました。


2003年10月16日昼公演のキャスト

グリザベラ 範衛華 オールドデュトロノミー 小林克人
ジェリーロラム=グリドルボーン 村田恵理子 バストファージョーンズ/アスパラガス=グロールタイガー 村 俊英
ジェニエニドッツ 磯津ひろみ マンカストラップ 趙 宇
ランペルティーザ 真鍋奈津美 ラム・タム・タガー 福井晶一
ディミータ 増本 藍 ミストフェリーズ 望月龍平
ボンバルリーナ 池田さやか マンゴジェリー 李 涛
シラバブ 池田祐美子 スキンブルシャンクス 岩城雄太
タントミール 滝沢由佳 コリコパット 谷本充弘
ジェミマ 王クン ランパスキャット 百々義則
ヴィクトリア 坂田加奈子 カーバケッティ 丹下博喜
カッサンドラ 大口朋子 ギルバート 千葉ヒカル
    マキャヴィティ 赤瀬賢二
    タンブルブルータス 井水 類

劇団四季『キャッツ』広島公演2003年10月16日昼公演の観劇記録(1)

席は1F 5列35番。

上野学園ホール(当時の広島郵便貯金ホール)の座席表(公式サイトからお借りました)

スロープを作るために、5列34番が取り外されて、私が座った5列35番がスローブ下の角だったように記憶しています。

停電発生から再開まで

オーバーチュアが始まって、ネコが猫目ゴーグルをつけて客席に現れる「目チカ」。

スロープをさっと駆け上がって片足を横に伸ばし、腰を落としてこちらを見ているのはシラバブ、ですよね、たぶん。

最後の方で、上手、下手の2階テラスにネコ目ライトが残るのを眺めていると、

バチッ。

と音がして、音楽が止まり、客席と舞台が明るくなりました。
周りのお客さんの中には「こういう演出なのか」と思った人もいたようで、そういえばあまりざわつかなかったんですよね、客席。

しばらくして、スタッフの男性から停電が起きたことが知らされ、そのまま客席で待つように、ということだったので、座っていました。

停電というと落雷とか地震と思いますが、天気は良かったし、ゆれも感じなかったので地震ではないだろうし、何が起きたのかわかりませんでした。

隣の席の人たちが「1匹舞台におるね」「あの子かわいそうじゃねえ」と話していて、
舞台を見たら、ドーナツライトの下にタントミールがいました。ライトは地上1メートルくらいのところで止まっていました。

再び劇場スタッフの方から、電気が復旧したが、舞台の設営をやり直すので、一度ロビーに出てほしいと言われ、全員立ってロビーに出ることに。こうなると次に心配になるのが、終演時間がどの程度遅れるか。この日の19:00広島発の飛行機で帰るので、逆算して1時間の遅れなら最後まで見られるな、と考えていました。

知り合いを見つけたので(遠征中知り合いが見つかる、というのもすごいですが 笑)、ロビーではその方と話していました。

結局、約20分後に再び客席に入るように指示があって、
14:00に女性の声の「まもなく開演いたします」の放送(声はいつもの声ですが、内容は変わっていました)が入りました。

すぐにオーバーチュアかと思ったら、「皆様、本日はキャッツ・シアターへようこそ」だったので、
「そこからかい!」という笑い声が。

シラバブ、花道上の猫の目チカ、中断前とほとんどまったく同じ動きだったので、夢を見ているような不思議な感じでした。何か音がする度にまた止まるんじゃないかとドキドキ。とりあえず、オーバーチュアは無事終了。

その後の舞台の感想~1幕まで

「ネーミングオブキャッツ」で、スロープを猫の姿勢で降りてくるシラバブ。池田さんは舞台でも「まっすぐに見る目」が仔猫らしい。客席に下りてきたときには、人とは違う生き物にちゃんと見えます。
そういえば、ネーミングのとき、みんな目立った瞬きはしないのが本当のネコのよう。

上手花道には王クンジェミマがいたのですが、そちらはあまり見られませんでした。後半、2階テラスのマキャヴィティが結構身を乗り出しているのに気が付きました。でもあまりお客さんには見られていなそう・・・

望月ミストは「ネーミング」終了ギリギリに走ってきて、上手ブロックの最前列角で止まって「その名に」と言って去っていきます。

ジェニエニドッツでスロープを落とされてきた望月ミスト。どうするのかな?と見ていると、まずは下手の趙マンカスと同じように客席側を頭に肘を着いて寝転がり。

広島は大阪、静岡とくらべて、スロープの下は広く開いていますが、そこを猫の姿勢でちょっとうろうろしてセンターブロックの席を覗き込んでから…スロープに戻りました。あとはペタンと腹ばいになって舞台を見ながら待機。そっか、ここでは遊んでくれないのだな。自分が構われないと舞台とミスト、両方を落ち着いて見られる、という利点はありますけれど。

タガーナンバーで、タガーが出てきたときの3ガールズの声がため息、ではなくて「きゃあーっ」という悲鳴になっていてちょっとびっくり。「美女と野獣」のシリィガールズみたい。これはいったい誰のキャラなんだろうか。

池田シラバブの時には谷本コリコが下に下りてきて遊ぶのはあまり見たことがないのですが、今日はシラバブがパンダの奥に何か見つけたらしく、引っ張ろうとしているとこにコリコも来ていっしょに手を出していました。

「グリザベラ」の王クンジェミマの歌を聴いていたのですが、日本語の言葉としてのつながりが弱いと思える部分はあるのかな、と思います。すごく注意して聞けば、ですけれど。あとは、ランペルの時にもちょっと感じたのですが、比較的淡々と歌っているように聞こえるのが、ご本人の歌い方なのか、外国語で歌っているせいなのかは分かりません。ダンスや身振り、顔の演技では元気でかわいい女の子だし、総合的に見てぜんぜん良いと思います。

ジェリロが歌いだしたあたりで、グリザベラがコート襟を引いて背筋を伸ばして歩き出した時、タイヤの上のミストが少し視線をはずしたように見えました。

友達に、岩城スキンブルは「バストファージョーンズ」で、帽子を尻尾ではたいているか、とたずねられていたので、確認したのですが、この日はやっていなかったです、はい。

演説中、ミストの上半身が斜めに傾いたので、「寝ているのかな?」と思ったら、バストファさんの尻尾を拾って起き上がってきました。尻尾の先をつんつん。隣のコリコに「なにやってんの」と覗き込まれていました。

ご馳走シーンは今日は珍しく上手のカーバとスキンブルを見てみました。途中からカーバもスキンブルもつまみ食いしながら運んでいるのは前日と同じ。バストファさんがお腹いっぱいになると、お皿を置いて本格的にお食事するのですが、二人で顔を見合わせてうなづきながら食べているのが、味について語り合っているようで。なんか、名物とか、有名な食べ物を「やっぱりねえ」「他のとは違うよねえ」と言い合っているみたいでした。

「マンゴジェリーとランペルティーザ」、「流れ者」の後、ランペルが1回転して、マンゴがランペルを支えて起こす、というところ、もしかして、ちょっとバランス崩したランペルをマンゴささりげなく受け止めている、という振りなのかな。そんな風に見えたのは初めてなのですが。

マンゴがランペルのお尻に突き飛ばされて転んだときには、真鍋ランペルは「もう、なにやってんのよ」と耳を描いたりしているんでけれどね。ここは百々マンゴとのときと変わらない。

「家族がディナーに集まり」の、マンゴがランペルのウエストを持つときに、李マンゴ「バシッ」と音がするくらいしっかり持つのですよね。で、その後も歌いながら「こっちこっち」というようにランペルの太腿あたりを「バシッ」。1年と少し前に初めて見たときには大人しめと思った李マンゴだけれど、今やランペルのことはしっかりリードしているなあ。

前日もやったているみたいだったマンゴの「言って言って!」、今日は、ランペルが「さあ、マンゴジェリーと」と言う前に、マンゴが耳に手を当てるところから、わーい!と両手を上げるところまでしっかり見えました。
二人が逃げたときに、カーバががっしりランペルの太腿にしがみついていたのには「・・・」でしたが。

「オールドデュトロノミー」の始まり、下手2階できゅっと頭を寄せ合っているマンゴ・ランペル、本当に猫が並んでいるみたいですごくかわいかった。
スロープを降りていくスキンブル、確かに大阪とは別猫のメイクですね、アイカラーの青はかなり薄いし、ちょっと雌猫のような美人顔。大阪よりさらにスリムになっているということもあるかもしれません。そそして、目、キラキラの笑顔です。鈴木スキンブルかと思った(笑)

デュト様とスキンブルが戻ってきた時には、スロープを駆け下りてデュトロノミーに抱きつくシラバブ、ジェミマは近すぎでデュト様に隠れて見えなかったりしますが、スキンブルの生声歌は聞けました。

「ジェリクル舞踏会」の最初のセリフが続いている時に、カーバが上手スロープの上のほうにいて、シラバブが降りてくるところがあります。三宅カーバだと戻ってくるシラバブの方をキッと見つめたりするのですが、丹下カーバはどちらかというとお客さんの方を凝視している感じでした。この時も池田シラバブの「人間じゃない」表情に関心。

ヴィクトリアをタンブルがリフトして皆が輪になる所で、ミストとマンカスがものすごい勢いで場所を変えていく(多分、一番移動距離が長い・・・)動線がなぜかはっきり見えました。
花道上横跳びは、上手:マンマ組(望月ミスト、丹下カーバ)のノリが楽しい。といってもここは本当に一瞬。

1幕終わりのメモリー、グリサベラが上手から出てきた時に、そちらを見たミストがきっちり横顔で見える角度でした。

蔡ミストはちょっと腹立たしげな表情を感じ、坂本ミストは引いていく感じが強くて、望月ミストは、嫌悪とは違うけれど、厳しい表情だった。

2幕に続きます。

2003年「キャッツ」広島公演遠征観劇(2)2003年10月16日、劇団四季『キャッツ』広島公演の昼公演で、公演が始まって数分後「ジェリクルソング」の終わりごろで、停電が起きたこと...

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