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劇団四季の作品がもっと楽しめる「世界一ゆるい聖書入門」

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Twitterで有名な、上馬キリスト教会さんの、「世界一ゆるい聖書入門」を読んだので、ミュージカル作品鑑賞の参考になりそう、と感じたところを中心にまとめました。

こんにちは、あおなみ(@aonami491)です。
私はクリスチャンではなくて、聖書のことを知りたい、という動機は、ほぼ100%、「劇団四季の舞台をもっと楽しむため」

その視点で読んでみて、「世界一ゆるい聖書入門」は、

「ジーザス・クライスト・スーパースター」
「ノートルダムの鐘」
「サウンド・オブ・ミュージック」

などのダイレクトにキリスト教がモチーフになっている作品をはじめ、欧米の作品全般のベースになっているキリスト教文化をざっくり理解する手がかりになました。
聖書を一度も読んだことがない人におススメです。

私・あおなみと聖書

私はクリスチャンではありませんが、友だちに誘われて小学校5年~6年の夏まで、プロテスタント教会の日曜学校に通っていました。ほぼ遊びにいく感覚でしたが。

その後引っ越して教会に行くことはなくなりましたが、大学の教養課程では科学史や哲学史のベースとしてキリスト教の基礎知識が必要でした。

また、私が好きな「赤毛のアン」「丘の家のジェーン」など、ルーシー・モード・モンゴメリの作品は聖書の引用がやたらに多いため、そこでいつの間にか覚えたことも多いです。

あおなみ
あおなみ
日本人のノンクリスチャンとしてはもしかすると割と聖書に触れる機会が多かったのかな?

「世界一ゆるい聖書入門」を読むと、日本の日常生活とキリスト教の関係の章は別として、聖書の中のエピソードは何かしらの記憶に引っかかるものが多かったですが、12使徒の中でマイナーな人は、この本を読んだおかげでやっと整理がつきました。
それと、やっぱり誤解していることもあったので読んでよかったです。


四季ミュージカルを楽しむための「世界一ゆるい聖書入門」の読み方

ミュージカル鑑賞の参考になる点は?

作品に直接関わる聖書やキリスト教の知識を得る、という意味では、この本はちょっと遠回りに感じるかもしれません。旧約・新約聖書全般に触れているので、ある特定の部分の内容が少なくなるのは当然ですよね。

公演プロブラムに載っている、研究者の方の解説やエッセーの方が、作品との関連度は高いです。

「ジーザスクライストスーパースター」2018年全国公演のプログラムでは、
イエス・キリスト最後の7日間を描いた名画を、「怖い絵展」を監修した中野京子さんが解説しています。

「ノートルダムの鐘」2018年横浜公演のプログラムでは、青山学院大学教授(音楽学)の那須輝彦さんの、宗教音楽の形式を踏襲した、「ノートルダムの鐘」の楽曲の解説があります。

ただ、キリスト教にあまり馴染みがない人にとっては、公演プログラムの解説を読む前の段階として、もうちょっとベーシックなことを知った方が理解しやすくなるはず。

劇団四季で上演しているミュージカルの世界観を理解するうえで、「世界一ゆるい聖書入門」を読む一番の効用は、

ゆるく、ざっくりとではありますが、聖書全体の内容を知ることによって、

作品のキャラクターたちにとって、または、キリスト教文化の中で生きてきた欧米の製作者にとって、何が当たり前であるのか?

キリスト教文化圏の人たちは、生きる目的や考え方の根本でどういうことを信じているのか?

がイメージできること。

(もちろん、宗派や国によっても違うし、個人によっても神との距離感は違うだろうし、歴史の中で政治との関係などもあるのでかなりおおざっぱに、ではあります。)

この本の中で、

聖書で一番重要なポイントは、イエス・キリストの復活である

というくだりがあるのですが、

そうだとすると、ジーザスの絶命で幕切れとなる、「ジーザス・クライスト・スーパースター」はやはり宗教劇ではなく、あくまでも人間のドラマなんだろうな、と改めて思いました。

また、知られているようで誤解されていることが多い点の説明もあります(PART5)

例)
〇13という数字が不吉な理由

聖書の最後の晩餐のエピソードより、「眠りの森の美女」の13人目の魔法使いの方が本来の由来に近い意味があるんですね。

〇偶像礼拝の意味

私も偶像崇拝がダメなのにどうして磔刑像やマリア像が存在するのか、理解があいまいだったので、読んですっきりしました。

おすすめの読み方は?

「はじめに」に、

適当に「お、おもしろそうだな!」と思ったところから順不同に読んでいただいても大丈夫だと思います。

とあるように、目次を見て興味を引いたところから読んでOK。

とっかかりがつかめないなー、という人は、PART2「聖書名シーン」、PART4「使徒列伝」から読みはじめるのがいいかも。
ちなみに、この本の中で、ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」が出てくる箇所があります!

四季のレパートリーではありませんが、アンドリュー・ロイド・ウェーバーの初期作品、”Joseph and the Amazing thchnicolor Dreamcoat”のヨセフさんは、この本では一言しか触れられていませんでした 笑

『キャッツ』オールドデュトロノミーの名前の由来になった申命記は退屈なので、もし旧約聖書を読むとしてもとりあえずとばしていいそうです 笑

まとめ

「ジーザスクライストスーパースター」の役ではジーザスやユダを知っているけれど、もともと聖書でどう描かれているのかは知らない、という人は、この本で、イエス・キリストの生涯と12使徒について「ゆるく」予習、復習ができます。

「聖☆お兄さん」を読んで、元ネタがおおよそ分かるレベルの人なら、聖書そのものを通読したことはなくても、断片的にでもそれなりの知識があるはず。
そういう人も、「世界一ゆるい聖書入門」を読むことで、旧約、新約通しての全体像が整理できて、舞台や漫画をより楽しめると思います。

この本を読んで、もっとキリストの生涯について知りたい、となったら、聖書自体を読んでもいいですが、こんな風に、絵画を合わせて読むのもいいですよ。


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