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劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」2015年4月10日イベント『SHOWの裏側お見せしまSHOW』レポート

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2015年4月10日劇団四季『クレイジー・フォー・ユー』昼公演の後開催された、オフステージイベント、「SHOWの裏側お見せしまSHOW」第3回の参加レポートをまとめました。

※過去のメモ書きから再編集しました。

※イベントでは録音、録画はもちろん禁止ですし、イベント参加中は楽しむことが優先でメモもその場では取っていませんから記憶違いがあるかもしれません。
取材をしての描き起こし記事ではなく、あくまでも個人の備忘メモとしてお読みいただければと思います。

2015年4月10日劇団四季『クレイジー・フォー・ユー』イベント

劇団四季 クレイジーフォー・ユー イベント
『クレイジー・フォー・ユー』東京公演でのイベントは、「ザングラープレゼンツ~SHOWの裏側お見せしまSHOW」というタイトルで、3回にわたり、作品中の3つのナンバーを1曲ずつ取り上げる、というもの。

四季の会会員(同伴者1名可)限定イベントなので、当日の観劇チケットと会員証提示を受付で見せて、参加証をもらいます。

四季劇場・秋前のイベント受付は、特にすごい行列している、ということはなく、開場後すぐに受付して、センターブロック8列目でした。

ステージパフォーマンス

3回目は”Slap That Base”という曲がテーマ。

♪Slap That Base♪

ザングラーに変装してデッドロックでショーを上演しようとしているボビーが、踊りが特に苦手な大男、ムースに思いつきでベースを弾かせると、ムースは意外なリズム感を発揮します。
そのベースのリズムに乗り、他のデッドロックの男たちも、どんどん踊れるようになっていく、という場面。

ロープを持ったフォーリーガールズをベースに見立てる場面が、ひとつの見せ場です。
(この日の観劇で気がついたのですが、三宅さんなど実際にロープをはじいている人と、山下さんのようにほとんどロープに触ってない人とがいるんですね。)

1回1曲テーマのはずなのに、イベントはまず、”Nice Work If You Can Get It”から始まったので、びっくり。

10日はイベント最終回、ということでいろいろおまけがあったみたいです。

“Nice Work If You Can Get It”は、舞台本編では、NYに戻ったボビーが、ポリーを思って踊る場面。

イベントでは、テス荒木さん、アイリーン大和さん、ボビーの母平田さんのジャズアレンジで歌い、ボビー松島さんとポリー宮田さんが、ランクの店のセットの階段などを使ったダンスを見せてくれました。

その後、本来のテーマである、”Slap That Base”のアレンジバージョン。

こちらは、本編と似た演出ですが、やはり、テス・アイリーン・母のコーラスが入り、男性のボーカルパーカションやコーラスも少し変わっていました。

ザングラー役の青羽さんと、ボビー役松島さん、ポリー役宮田さん以外は、白いシャツにデニムで揃えています。
ザングラーは本編と同じ衣装、ボビー&ポリーは、ダンスシーンでは白シャツにポリーはスカート、ボビーはデニムではないグレーのパンツでした。

“Slap That Base”も途中からボビー&ポリーが登場。

劇団四季には「Song&Dance」シリーズ、というミュージカルナンバーを
オリジナルアレンジで見せる作品があるのですが、無料のイベントなのにここまでやってくれると、「Song&Dance」のミニ版を見ているみたいです。

本番公演のリハや終演後のブラッシュアップ(終演後リハーサルとしてイベントになることもありますよね)もあるのに、別バージョンの歌や踊りをハイレベルでやってくれてすごく嬉しかったし、お得感満載でした。

歌唱指導

その後、ユージン役吉賀陶馬ワイスさんの歌唱指導、パッツィー役相馬さんのキーボード伴奏で、
“Slap That Base”の歌詞の一部を、お客さんが練習し、最後は、観客と俳優さんたちが一緒に”Slap That Base”を歌いました。

歌唱指導は4月2日のイベント”Stiff Upper Lip”でもやりましたが、「みんなで一緒に作っている」という感じがして楽しいんですよ。
イベントに来るような方は、たいていは恥ずかしがらずにしっかり歌いますし。

曲についての豆知識

歌が終わり、全員が退場した後、一人だけ残っていたザングラー役青羽さんから、”Nice Work If You Can Get It”と”Slap That Base”の、ちょっとした裏話の解説がありました。

“Nice Work If You Can Get It”と1幕の”I Can’t be Bothered Now”に登場する
ピンクチュチュの女の子たちは、フォーリーガールズではなく、ボビーの心象風景の表現で、カンパニー内では「妖精」と呼んでいるそうです。

バレエの「ドンキホーテ」や「海賊」の、夢の場と同じような演出ですね。

“Slap That Base”のベースは、録音ではなく、本当にムース役の俳優さんが弾いており、稽古キャストに決まったときから特訓するので、指の皮がすりむけて大変だそうです。

トークコーナー

解説の後は、あらかじめお客が提出した質問シートに答えるコーナーで
松島さん、大和さん、高島さん(ベッツィー役)、伊藤さん(ビリー役)が登場しました。

質問シートに自分の名前(ニックネームでよい)を書いて提出してあるので、質問を選ばれた人は、キャスト全員のサイン入りポスターがプレゼントされます。

CFYで今の役のほかに演じてみたいのは?

「男女関係なく」ということだったので、

松島さんは「ポリーをやりたい、ポリーの俺と、ボビーの俺とで・・・あ、それは気持ち悪いですね(笑)」

本当にいつかやってみたいのは「ザングラー」だそう。
田邊真也さんもザングラーやってみたい、と「ラ・アルプ」で言っていましたね。

大和さんは「テス。かっこいいけれど、やわらかい女性らしさもあって憧れの女性です。」

高田さん、伊藤さんは「ムース」。

伊藤さん
「(小柄なので)手が届かないかもしれないけれど(笑)、あの大きなベースを弾いてみたい」

イライラしたときのストレス解消法、落ち込んだときの立ち直り方は?

大和さん、松島さんは「食べる、食べて忘れる」。
中でも大和さんは「暴飲暴食します!」と言っていました。

そして二人ともお笑いの5GAPが好きだそうで、
松島さんからは「ぜひ見てください!」と強力にお勧めされました。

高田さん
「自分はやったことがないのですが、落ち込んだら上を向いてその問題になっていることを言うと、なんだべつにいいや、という感じになるそうなので、やってみてください。」

伊藤さん
「僕のんびりしているのであんまりイライラしたりしないんです・・・」

伊藤さんは本当にビリーとはぜんぜん違って、声も話しかたも優しく、おっとりしていて、言葉使いも丁寧。

カンパニー内でのはやり、もしくはマイブーム

高田さんはパクチー好きで、カンパニー内で行きたい人を募り、5人で道玄坂のパクチー専門店にいったそうです。

松島さんに「(パクチー好きすぎて)最近、鼻からパクチーが生えているよね」と言われていました。

伊藤さんのマイブームは「ウクレレ」。
それでいつも小さな楽器を弾いているので、ムースのようにベースも弾いてみたいのだそう。

ここで松島さんから「阿久津さんもウクレレ弾くよ」という話が出ました。

『キャッツ』ムック本のグループトークで、阿久津さんがウクレレを弾く話をしていましたが、本当にアップのときに「ラム・タム・タガー」をウクレレで弾いているそうです。

伊藤さんは「僕、阿久津さんとはまだお話したことなくて」と言っていましたが、俳優さんが600人以上もいますから、共演がなければそういうこともあるんですよね。

自分のキャラクターの特徴と気をつけていること

伊藤さん
「僕が演じているビリーは、ケンカっぱやく男っぽいキャラクターだけれど、自分は男っぽくみられることがない。
でもビリーらしくしなくては、と気をつけている、というより、ワイアットとのやり取りや、アクロバットを演じているうちに、自分自身が活発になってきたかも?」

伊藤さん
(小野さんが演じるワイアットについて)「ワイアット、大きいですよねえ。3mくらいあるんじゃないですか?」

・・・ないです(笑)。

高田さんが演じているベッツィーは、プライベートではメガネをかけていてマイペースで変わった女の子。
楽屋のシーンで読んでいるのは、スージーが彼氏からもらった手紙の2枚目を勝手に抜きとったのだそう。


この話を聞いてから改めて観劇の時に観察していたら、
確かに、スージーが「あら?ここ文章がつながらないわ」となっていました。

銀行家の令嬢、アイリーン役の大和さんは、
「自分はとてもガサツなので、まず、足を閉じて座るところからです」(笑)

「ボビーのことが好き好き、だけではアイリーン役ではないし、怒っているだけでも単なる冷たい、嫌な人になってしまう」

「アイリーンは、500キロも離れたデッドロックまで追いかけていくほどボビーが好きなのに、顔を合わせると、なんで結婚してくれないのよ、というフラストレーションしか伝えられない。心の奥にかわいいところがある」

と考えているそうです。

頭が良く切れ者なんだけれど(ハーバード大学卒業!)中身は小学生、なボビー役の松島さんは、周りから「(中身が小学生なのは)地のままじゃないですか」と言われていました。

ニコニコ動の、『クレイジー・フォー・ユー』トークでも、

小学校1年から6年までずっと「落ち着きがない」と通知表に書かれ、
朝礼台の前で騒いだり、
教室のドアにガラスに突っ込んだり(当然、流血の惨事)、
今でも相当のイタズラ好き、

という話があって、私も中身が小学生の男の子、は松島さんの地、と思っていたんですけれど、

本人は「まだボビーのテンションになりきれない」と言っていました。

最初の登場で、笑って出てくる前に、袖ですごいテンション上げて上げて・・・で、スタートするけれど、ふとしたところで「30代の大人の松島勇気になって落ち着いてしまっている」のだそうです。

あおなみ
あおなみ
あれでも落ち着いている、と・・・

2011年の公演でデビューした時の松島ボビーにはやんちゃな男の子、のイメージが強くあったけれど、
今回は、やっぱり30代の大人の男性らしさ、育ちのよさ、洗練されたところもありつつ、でも10才の子供のように何かに夢中になったらまっしぐらなところがさらに増していると思うので、千穐楽までの進化も楽しみです。

CFY出演前にタップの経験はありましたか?

司会の青羽さんによると、入団前からタップダンスの経験がある人は四季の中でも少なく、タップのある作品に出演する機会がないと、ずっとやらないまま、ということもあるそうです。

この質問には松島さんだけが答えていました。
2004年の『キャッツ』出演が初めてのタップダンス経験だそう。
谷桃子バレエ団はコンテンポラリー作品はやっていましたが、さすがにタップはなかったんですもんね。

松島さん
「それまでプロのバレエダンサーで、足先まで神経を通してかなり力も使って伸ばす、ということしかしていなかったので、ひざ、足首を脱力して使うタップはすごく大変で。
『それじゃ出演できないよ』と言われていました。

同じミスト役の人と、基本のスリーカウントを、右1000回、左1000回と反復練習することからはじめて、最初はゆっくり、できるようになったらスピードアップして、と練習していました」

ここは実演もしてくれました!

今回の『クレイジー・フォー・ユー』のイベントは企画は加藤敬二さん、
オリジナルアレンジの振り付けはダンスキャプテンの脇坂真人さんが担当していたそうです。

1回目に参加できなかったのが本当に惜しくなるくらい(自分が参加したのは2回目と3回目)すごく楽しいイベントでした!


2015年4月10日『クレイジー・フォー・ユー』出演者

ボビー・チャイルド 松島勇気 エベレット・ベーカー 松下武史
ポリー・ベーカー 宮田 愛 ボビーの母 平田曜子
ランク・ホーキンス 志村 要 テス 荒木美保
アイリーン・ロス 大和貴恵 ユージーン・フォーダー 吉賀陶馬ワイス
ベラ・ザングラー 青羽 剛 パトリシア・フォダー パトリシア・フォダー
男性アンサンブル 女性アンサンブル
ムース 宇龍真吾 パッツィー 相馬杏奈
サム 見付祐一 シーラ 野田彩恵子
ミンゴ 阿部よしつぐ ミッツィー 原田美欧
ビリー 伊藤綾祐 スージー 長江愛実
パーキンス/カスタス 脇坂真人 ルイーズ 坂本すみれ
ジュニア 平田郁夫 ベッツィー 髙田直美
ピート 三宅克典 マギー 稲葉菜々
ジミー 山下純輝 ベラ 小幡朱里
ワイアット 小野功司 エレイン 石戸瑶子
ハリー ツェザリ・モゼレフスキー

再編集で振り返って

改めて読むと、このときのイベントは本当に盛りだくさんで、

パフォーマンス2曲
歌の練習
トークとプレゼント

でよく40分に収まったなあ、と思います。

阿部よしつぐさんはこの公演のミンゴ役が四季デビューで、今のクロパン役怪演は想像もつかなかったです・・・

それから、このイベントの振付が脇坂さんで、この時もかっこいいなあと思ってはいたんですが、最近「SONG&DANCE65」や、「恋に落ちたシェイクスピア」で脇坂さんの振付を見ても、自分は脇坂さんの振りのセンスがすごく好きだということに気が付きました。

今後も、新作作品での振付などしていただきたいです。

プログラムのデザインも1930年代のアメリカっぽく、おしゃれで素敵でした。


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