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2018年10月23日劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」プレステージトークイベントメモ

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2018年10月23日劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」に開催された、プレステージトークイベントの内容をまとめました。

イベントは11月9日も開催されます。その時は別のメンバーになると思われます。

イベント中は当然、録画・録音禁止なので、記憶違いがあるかもしれません。
つながりが?というところがあっても聞き返すこともできませんし、そこは私がこういう意味だろうと理解したようにまとめていますので、他の人のtwitterなどでのレポとは違う書き方になっていることも十分あり得ます。
「取材して書き起こした記事」ではなく、個人による、イベント参加備忘メモであることをご了承いただければと思います。

雰囲気が伝えられたらうれしいです。

「恋に落ちたシェイクスピア」プレステージトークイベント参加申し込み~イベント開始まで

10月23日、11月9日の、「恋に落ちたシェイクスピア」プレステージトークイベントは、四季の会会員でなくでも、当日のチケットを持っていて、受付をすれば誰でも無料で参加できるイベントです。参加人数制限はありません。

当日、15時45分~16時10分の間に、劇場入り口でチケットを見せて参加証をもらいます。
早くから並んでいた方も多かったようですが、前の席、などにこだわりが無ければ受付時間中に来れば大丈夫。

16時くらいに劇場内に通してくれました。

インフォメーションカウンターで、俳優さんへの質問票を受け取って、イベント開始までに記入して、ボックスに戻します。

イベント時にはかならず参加証についているアンケートは、イベント終了時にすぐ提出ではなく、夜公演の開場後、幕間休憩まで提出することになっていました。これは、イベントが終了したらできるだけ早く劇場から退出してもらうためだと思います。
私はペディ汐留のスタバで待っている間に落ち着いて書けたのでよかったですが、こうして時間を空けると回収率にどう影響するのかな。


「恋に落ちたシェイクスピア」プレステージトークイベント内容

イベント参加メンバー

司会・鈴木 周さん(ウォーバッシュ役)

小松貴行さん(男性アンサンブル)

長橋礼佳さん(女性アンサンブル)

神永東吾さん(ネッド・アレン役)

佐藤幸治さん(男性アンサンブル)

まず、鈴木さん1人が登場してイベント開始のあいさつをして、他のメンバーを呼ぼうとしてから、

「あ、私の自己紹介をしていないですね(笑)。鈴木 周です、ウォーバッシュという役を演じています。」

他のメンバーも自己紹介はわりと簡単なものだったのですが、

長橋さんが「緊張しています、女性アンサンブルの長橋礼佳です」と言った後に、

神永さんが「僕がもっと緊張しています、ネッド・アレン役の神永東吾です」と言い、

佐藤さんが「緊張している、って言わないといけないの?」と言ったのがおかしかったです。

(神永さんの「僕が」は、ご本人の発言のままです。)

質問コーナー

※質問の順番が実際とは違うかもしれません。

食生活で気を使っていること

佐藤さん
「野菜を必ず食べるようにしています。」

鈴木さん
「体でどこか弱いところはある?」

佐藤さん
「えーそれ言わせるんですか?(笑)
あの、お腹が弱いのでビオフェルミンを飲んでいます。」

ビオフェルミンを飲んでいると大丈夫だそうです。

神永さん
「バランスに気を付けています。牛肉を食べたら次は魚、とか。」

鈴木さん
「ごはんは楽屋についてから食べるの?」

神永さん
「楽屋で食べることもあるし、外食もあります。外食することが多くなりがち。バランス考えるとダメですねえ。」

長橋さん
「私は、本番前は必ずご飯を食べます。パンではなくご飯にするようにしています。」

鈴木さん
「それは理由は?」

長橋さん
「えええっ!!(理由まで聞かれるとは考えていなかったよう)
パンだと途中でお腹がすいちゃうんです。ごはんのほうが腹持ちがいい。あと、ご飯を食べると元気になれるような気がします」

小松さん
「僕はトマトジュースを飲んでいます。健康診断でコレステロール値がちょっと、グレーだったので(笑)」

鈴木さん
「それでトマトを食べるようにしている?」

小松さん
「トマトを食べるのは結構大変なので、やっぱりジュースで摂っています。」

鈴木さん
「コレステロール値って、まあ、若いんだから大丈夫でしょう」

小松さん
「いってもそうでもないんですよ(笑)」

歌・ダンス以外の特技

鈴木さん
「これは、特技ある人が挙手で」

佐藤さん
「じゃあ、僕、劇団に入る前にお酒関係の仕事をしていて資格持っているんですけれど」

鈴木さん
「それは、ワインの資格?ソムリエなの?」

佐藤さん
「今は、ソムリエに統一されました。資格を取ったときはワインアドバイザーです」

2016年に、O.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)が世界的に「〇〇ソムリエ」という呼称が乱立している状況を整理するために、ソムリエの定義づけを行い、それに伴って、日本ソムリエ協会が、ワインアドバイザー・シニアワインアドバイザーを、ソムリエ資格に統一しました。
佐藤さんが言っていた、「自分はワインアドバイザーとして資格を取ったけれど、今はそれもまとめてソムリエと呼ぶ」というのはそのことを指しています。

参考リンク:https://www.sommelier.jp/exam/titlechange.html

佐藤さん
「それで、ワインやお酒の話始めると止まらなくなって開演時間が来ちゃうんで、作品に関係があるところだけ話しますね。

この作品の舞台は16世紀のイギリスで、当時よく飲まれていたお酒は、これはどこかの場面で出てくるかもしれませんが(笑)エール。現在でもクラフトビアなんかにありますけれど、そして今でもイギリスではビールやエールはあまり冷やして飲まずに、ぬるい状態で飲んでいます。庶民は、そのエールなんかを飲んでいました。

中産階級から上級階級が飲んでいたのは、ワインやブランデー。これはフランスやスペインのものを輸入していました。」

鈴木さん
「イギリスではワインを作らないんですか?」

佐藤さん
「寒いのでブドウがあまりできないですね。
それから、ワインボトルの容量は750mlですが、これもイギリスのガロンという単位を5分の1にしたところから来ています。
イギリス自体では、おいしい食べ物で有名なものは作られていませんが、植民地で紅茶を作らせていたり、こうしてけっこう食文化に影響を与えているんですよ

ということで、もしかしたら、お酒が出てくる場面があるもしれませんので!」

佐藤さん、一生懸命話しすぎないように抑えながら抑えきれない感じが伝わってきました。本当にお好きなんですね。
おかげで、観劇中、エール、ブランデーが出てくるシーンが楽しかったです。

京都公演のエピソード

鈴木さん「差支えのない範囲でどうぞ」

長橋さん「休演日のことでもいいですか?」と前置きして「貴船の川床にいったり、鈴虫寺に行ったりしました。

長橋さん
「鈴虫寺って、みなさんご存じですか?鈴虫寺のお地蔵さんは草鞋を履いていて、お願い事をするとお地蔵さんが自分の家まで来てくれるのだそうです。お願い事が叶ったらちゃんとお礼に行かないといけないです。
『もうちょっと煩悩をどうにかしなさい』と言われそうなくらい、いっぱいお願い事をしちゃったんですけど(笑)」

鈴木さん
「それで、あなたのところにお地蔵さんは来たんですか?」

長橋さん
「えー、たぶん、来たんじゃないかなと(笑)」

鈴木さん「そういうことが京都公演の思い出、という話ね。でも京都公演の間は天気悪かったんだよね。」

小松さん
「入って2日目が台風で、京都駅の天井が落ちてきて、僕たちも気を付けて返ってくださいと言われました。
それから、千穐楽も台風で、お客さんはほとんど来られなかったんですけれど、来てくださった方もいらして、とても温かい拍手をしてくださいました」

鈴木さん
「本当にねえ、もうちょっと天候が良かったらよかったんですけれどね」

好きなシェイクピア作品

鈴木さん
「『この作品はシェイクスピア作品からの引用が多く出てきますが、シェイクスピアの中で好きな作品は何ですか』とのことです。どうですか、神永さん」

神永さん
「シェイクスピアは難しい作品が多いし、その、あまり自分には合っていないのかなーと思って、少し好き、くらいです」

・・・神永さん、素直な方だなあ。

「僕、劇団四季に入って初舞台が『エクウス』なんですけれど、あ、僕に興味ない人もたくさんいると思いますけれど(笑)、2つめの作品が『ハムレット』だったんですね。
それと、大学で、『ハムレット』のセリフが課題で、コンビニでバイトをしていたのでバイトしながらずっと練習していたんです。
『生か死か、それが疑問だ』って、そうしたらお客さんがちょっとヘンな目で見ていました(笑)」

レジで、神永さんのような背の高いイケメンが「生か死か・・・」とブツブツいっていたら私も三度見くらいしそう(笑)

神永さん
「だから、『ハムレット』は自分にとって縁のある作品、ちょっと好き、です。」

神永さんは、確か、兵役の後で演劇系の大学に入り直した、ときいたことがあるのですが、大学に入るときの課題なのか、大学在学中の課題なのか、は、すみません、つながりがはっきり聞き取れなかったです。

鈴木さん
「それで、いつか演じてみたい、という感じ?」

神永さん
「うーん、そうですね、はい。」

シェイクスピア作品自体はともかく、
「恋に落ちたシェイクスピア」の、ネッド・アレン役は、俺様だけれど人が良いところとか、神永さんならではだと思うんですよね。

稽古中のエピソード

鈴木さん「これも差支えのない範囲でどうぞ」

・・・そんなに差しつかえることがあるんでしょうか?(笑)

神永さん
「僕にとって日本語は外国語なので、難しくて、すごく練習しました。
僕の役(ネッド・アレン)は、同じような感じのセリフが多くて、稽古中、よく1幕のセリフと2幕のセリフを間違えて」

鈴木さん
「それは稽古中ね?」

神永さん
「稽古中です。それでみんな笑ったけれど、僕、けっこう傷ついて(胸に手を当てて)、3日間泣きました」

笑って謝る共演者のみなさん。

長橋さん
「今回、稽古でエチュードというのをやって、その場面になるまでのことを即興で演じるんですけれど、やる前とやった後とて、みんなの演技がすごく変わるのが分かりました。
それぞれで、自分の役の、その場面になるまでのことは考えていると思うんですけれど、一回体を通して表現するとすごく変わるんです」

エチュードについては、他の方たちからもあれは稽古が活性化されてよかったね、とのコメントがありました。
劇団四季では、役の0幕(舞台の1幕の前の時間)を俳優さんそれぞれが考えているし、よくトークなどで、出番がないところの役の時間を持っているようにしている、という話も出るのですが、
自分で考えているのと、相手との交流も含めて実際に体を動かすのとはやはり違うのでしょう。

佐藤さん
「この作品は海外作品なんですが、動きは海外版をなぞるのではなく、劇団四季で上演するにあたってすべて一から作ったんですね。
劇団四季で外部の人が演出するのは50年ぶりなんですけれど、演出の青木さんは、こう動いてしてほしいという指示がまずするのではなくて、俳優の中から出てくるものを生かす、という方で、僕らがやってみたことで、そのまま今舞台で使われているものもあります。

それで、僕は、どことは言いませんけれど、ある場面で、毎日違うことをしているところがあって、日によって今回は良かったな、これはちょっとだめだなあとか、そういうのも新鮮でした」

小松さん
「衣装ができてきたとも感動しましたよね。ああこれを着るんだ、って。そういうのも初めてだったので」

鈴木さん
「平面から作品が立ち上がっていく、のが、それがみんな楽しかったですよね」

それから、この質問の時だったか、

鈴木さんから客席に、「この作品今日初めて観る、という方はいますか?」と質問があって、何人か挙手されていました。

続けて、2回目、3回目、と質問されていましたが、5回以上観ている、という方が多かったです。

鈴木さん
「ありがとうございます。11月25日まで上演していますので、何度も観ている方も、また何度も観てくださいね」

ストレートプレイに出演している間のダンス・歌の稽古

鈴木さん
「『こうしたストレートプレイに出演されている間、歌やダンスの稽古はどうされているのですか?』とのことですが」

小松さん
「劇団四季では、公演中も、毎日、30分間バレエ、30分間開口発声練習、は必ずやります。このことは有名だと思いますけれど。
それよりももっと早い時間に劇場に来て、自分の課題に関係する練習をしている人もいます。」

鈴木さん
「みんなそれぞれ、課題があるからね」

プレゼント~終わり

座席の番号での抽選をして、5人の方に、出演者のサイン入りポスターが贈られました。

最後に、鈴木さんから、

「じゃあ、そろそろ、僕たちも公演の準備があるんで、お開きにします。
あれ、お開き、っていうのもおかしいな。」

小松さん「本編はこれから始まりますからね(笑)」

鈴木さん「まあ、この会は、終了、ということで。
今日はお足元が悪い中ご参加いただきありがとうございました。
僕は13時くらいに来たんですが、もう並んでいる方がいらして、本当にありがとうございます。
このイベントは、またある・・・あるんですよね?(と四季の社員さんに確認)あるそうなので、よかったらまたぜひ参加して下さい。」

その後、俳優さんたちは舞台袖ではなく、下手扉から退場したのですが、最後まで手を振ってくれていました(^^)

補足

どこのタイミングでかを忘れてしまったのですが、鈴木さんが質問の紙を読むときに、

小松さん
「大丈夫ですか?見えますか?」

鈴木さん
「眼鏡かけているから大丈夫。でもちょっと遠ざけるけれど(笑)」

という感じのやりとりが2、3回ありました。

また、最期の質問を読む前に、鈴木さんが質問票を見ながら

「えーと、どれだっけ、面白いのがあったんだよな・・・
『特技』って出たっけ?」

小松さん
「特技、さっきやりました。またお酒の話になっちゃう」

とか、小松さんが秘書のようでした(笑)。

劇中のウォーバッシュさんは、極度の緊張症で吃音もある、おとなしい仕立て屋さんですが、あるところでバシッと大事なことを言ったりします。
鈴木さんご本人は、先生みたいで、しゃっきり、きっちりした方で、でも上に書いたようなふわっとしたところもあるんですね。

イベントに参加する楽しみの一つは、役ではない俳優さんの話し方などに触れて、でも役に少し透けてみえるところを感じられることだと思います。

鈴木さんは「南十字星」の原田大尉役の印象がすごく強くて、他も「むかしむかしゾウが来た」殿様/松蔵など、悪人ではないけれど、狡さや冷たさを見せる役でしか見たことなく、「恋に落ちたシェイクスピア」とこのイベントでは別の面を見られてよかったです。

小松さんは、舞台でも結構大きな声の台詞がありますが、素の声もとても素敵でした。

まとめ

作品とカンパニーの雰囲気なのか、ミュージカル作品のトークイベントよりも静かめな感じですが、ベテランから若手の方までいい雰囲気のカンパニーなんだろうな、ということがうかがえました。

個人的には、演出、稽古の話が聞けたのがすごくよかったです。

私が2002年に四季を見始めてからは、劇団で上演される作品の演出はすべて浅利慶太氏ということになっていました。
浅利さんが退かれた2014年からあとは、ディズニー作品は、ディズニーシアトリカルのクリエイティブスタッフによる演出があったり、その他の作品は、演出スーパーバイザーの方がこれまでの演出を継承しつつ、ブラッシュアップしている、と理解していますが、

新作を、外部の演出家と一緒に立ち上げた、今回の取り組みについては劇団四季のファンとしてもとても関心があることなので、もうちょっとその話が聞ける機会があるといいなあ、と思います。

神永さんが、終始真顔で、たぶん、ご本人はおもしろいことを言おうとはしていないと思うのですが、とっても素直な方なんだなあと感じました。

早い時間から並んでいる、という話がありましたが、寒いし、雨降っていたし、この日のイベントは人数制限はなかったし、私はどうしても前の方の席に座りたいわけではないし、イベント受付開始時間に行けばいいや、と思っていました。結局、10分前に着いてしまって並んだんですが、雨がやんでいて本当に良かったです。

自由劇場や、名古屋四季劇場は、劇場の前に日差しや風雨を遮るものがないですし、こうしたトークイベントもネットで事前受付をしていただけたらいいなあと思います。当日参加枠があってもいいですし。
以前、友だちの子どもたちが参加した、「嵐の中の子どもたち」の、歌とダンスのイベントは事前申し込みだったので、できなくのはないのでは。

ともあれ、公演前や後に、安全面にも配慮しながら大勢の人を裁くのはスタッフさんも大変だし、俳優さんたちも公演本編とは別ことで構成を考えたりしてくださって、やっていただけてありがたいですね。


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