劇団四季『キャッツ』札幌公演2015年9月16日、17日観劇感想です。
2日分で、初見や久しぶりキャストさんを中心に、感じたことをまとめています。
そして、ちょうどこの日に、札幌公演千穐楽の発表がありました。
(過去に書いていた観劇メモの再編集です)
『キャッツ』札幌公演2015年9月16、17日のキャスト
グリザベラ | 木村智秋 | オールドデュトロノミー | 山田充人 |
ジェリーロラム=グリドルボーン | 小林由希子 | バストファージョーンズ/アスパラガス=グロールタイガー | 飯田洋輔 |
ジェニエニドッツ | 加藤あゆ美 | マンカストラップ | 加藤 迪 |
ランペルティーザ | 今 彩乃 | ラム・タム・タガー | 大嶺 巧 |
ディミータ | 相原 萌 | ミストフェリーズ | 岩崎晋也 |
ボンバルリーナ | 花田菜美子 | マンゴジェリー | 田中宣宗 |
シラバブ | 岩城あさみ | スキンブルシャンクス | 小林 唯 |
タントミール | 間辺朋美 | コリコパット | 草場有輝 |
ジェミマ | 加島 茜 | ランパスキャット | 松出直也 |
ヴィクトリア | 馬場美根子 | カーバケッティ | 佐野隼平 |
カッサンドラ | 蒼井 蘭 | ギルバート | 玉井晴章 |
– | – | マキャヴィティ | 文永 傑 |
– | – | タンブルブルータス | 松永隆志 |
『キャッツ』札幌公演2015年9月16、17日観劇感想
今回の初見キャストはグリザベラ役の木村智秋さん。
東京(五反田)公演でジェリーロラム・グリドルボーン役では見ているのですが、その後、グリザベラで出演されていたときには見る機会がありませんでした。
木村さんは、「ウィキッド」でエルファバを演じていたのですが、大阪での公演だけの出演だったのか、そちらも未見です。
蒼井蘭(李依燃)さんのカッサンドラは、見たことはあるのですが、ほぼ初見といえるくらい記憶がない(ごめんなさい!)。
蒼井さんは2012年11月で終わった横浜公演の後、約3年ぶりの『キャッツ』出演になります。
2013年静岡公演でギルバート役で拝見した玉井晴章さんも、『キャッツ』出演は2年ぶりです。
『リトルマーメイド』フランダー役では見たことがあります。お顔立ちや雰囲気が優しくて、小柄なイメージがありましたが、実はシスターズのたいていの人よりも背が高くて、特に小柄、というわけでもないみたいです。
ジェリーロラム・グリドルボーン役の小林由希子さん、スキンブルシャンクス役の小林唯さんは数ヶ月ぶりの登板。
まず目を引いたのは、玉井ギルバート。落ち着いた雰囲気ですが、声が軽く明るいので少年に近い若猫の印象。
元のお顔は、あっさり優しげですが、キリリ、と男前なメイクも上手い。
開幕キャストの新庄さん、先月がギルバート役デビューだった齋藤さん、玉井さん、たぶん、実年齢はそんなに変わらないのかな、と思いますが、
男っぽくてカッコいい齋藤ギル
そして元家猫か今でもたまには帰る家があるのかも、という品の良さがある玉井ギル
と3人とも雰囲気が違うのがおもしろいです。
玉井ギルは、劇中劇「グロールタイガーの最期」のシャム猫軍隊長では、静岡公演で「貴族階級の隊長」と思った品のいい雰囲気は、今回もそのままでした。
そういえば、あの時は、静岡ファイナルの企画で、ロビーお見送りがあったんですよ(「猫」なので握手・ハイタッチなどはなし)。そのとき間近でお会いできたのが、玉井ギル、山中ランペル、佐野マキャでした。
シャム猫軍隊長も、
冷静な武人の齋藤ギル隊長
殺陣もスマートな玉井ギル隊長
で、それぞれ個性的。3匹とも見たいぞ!(一度にはムリ)
さて、ものすごく久しぶりの蒼井カッサンドラ。
小っちゃい、ほそーい!
カッサ役は皆さん小柄ですが、
蒼井さんは、顔も目鼻の作りもひときわ華奢な感じで、「ネーミングオブキャッツ」ですぐとなりに立ったときも、やっぱり華奢で小さい。
動きはとてもきれい。
表情は、ほとんどニコリともせず、マキャヴィティファイトにガチで参加できそうなくらい、キッとした表情していることが多い。
でもパートナーの松永タンブルが、いつもの2倍増くらいの笑顔で常に気を配っていて、
「他人の目にはキツい娘でも、君にとってはかわいくてたまらない彼女なんだよね」と思えて、これはこれで、カップルとして成り立っています。
タイヤの上のアダージオでタンブル・カッサが向かい合ってふるふるっと首を振るところ、
16日ソワレではタンブルからしていたので、人によってタイミングが違うのかな、と思ったのですが、
17日マチネでは藤岡カッサの時と同じように、カッサンドラが首を振ってタンブルブルータスが応える、に戻っていました。
16日ソワレは、ちょっと固いのかも?と感じましたが、
ゴキブリタップで、カッサとタンブルとで顔を見合わせて「やっちゃえ!」という振りをしたり、
17日のスキンブルナンバー「寝台列車」のシーンで、カッサが、となりのシラバブに(タガーの背中に)「こうやって乗るのよ」と教えてあげて、
シラバブ「あたしがギルに乗っていい?」
カッサ「こっちはあたしが乗るからダメ」
とやっていたのはかわいかった。
17日のミストフェリーズナンバーで、
凍結魔法にかかったコリコとジェリロを、カッサが後ろからグラグラ揺れるくらいの勢いで押しているし、他の方のカッサより、ちょっと気が強いキャラなのかも。
そういうところがもっと見えるようになると親しみが持てる猫さんになりそうです。
来月も蒼井さんかな?また観たいです。
ちょっとおひさしぶりになる、小林由希子さんのジェリーロラム・グリドルボーン、
前に見たときには、音のタイミングが、私が思っているよりもほんの少し前取りに思えたのですが、今回はそうではなかったです。
歌の表情も豊かに感じられました。
小林由希子さんは、『リトルマーメイド』アリエル役では一番、天然お嬢さまのイメージなんですけれど、
ジェリーロラムもグリドルボーンも「お嬢さん」っぽく、グリザベラやグロールタイガーに対して、無邪気に残酷だなあ、と思います。
由希子さんとおなじ「小林」の唯スキンブルは、ナンバーとか、舞踏会のダンスとか、キリッとするところはしているのに、バストファーナンバーでずーっと困ったような顔をしていてどうしたんだろう?
ときどき、ちょっと大人びてきた草場コリコよりもなぜか幼く見えます。勤労青年なのに 笑。
スキンブルの握手エリアは下手最前ブロックなのですが、17日マチネではセンターブロックまで握手に来てくれました。
(フォロワーさんのツイート見ていたら唯スキンブルはそういう日もちょいちょいあるようです)
近くで見たら、アイメイクがとってもきれいでした。
グリザベラ役では初めて見た木村智秋さん。
この猫(グリザベラ)、何が、というのではないけれど、なんかヤだな、という感じが伝わってくる。
グリザベラの何を受け入れられないのかは、それぞれの猫によって(演じ手によっても)違うはずで、具体的な「因」と「果」ですらないのかもしれないけれど。
心を閉ざしている感じもするし。でも近寄ってくる。いや、これ、困りますよね。私が猫でも、嫌い、とかいうよりどうしていいかわからなくなるかもしれない。
1幕の「メモリー」は、誰も見ていないと思うからこそ、出てくる独白。
2幕「メモリー」の歌い方はすんなり心に入ってきました。
フィナーレでは、佐野カーバの個別挨拶の動きはいつも盛り盛りで、どれどれとどれ、とパに分けて把握できない。今月も把握しきれませんでした。
垂直の回転ジャンプから、たぶん、最後はエカルテになっていて、片膝ついて着地だったかなあ(17日)。
蒼井カッサの振りは、藤岡カッサに似ていますが、回転なしのアティチュードでした。美しかったです。
『キャッツ』札幌公演千穐楽の発表
17日マチネのカーテンコールで札幌公演の千秋楽が発表されました。
フィナーレの握手の後、集合した猫たちの前に、
1幕のメサイヤと同じように靴が落ちてきて、その中に、千秋楽の横断幕が入っていました。
千秋楽の発表を目の前で見たのは初めてです。
いろいろな状況を考えて、2016年3月くらいかな、と考えてはいたので、
2016年3月21日の千秋楽は、予想通りではありました。
『キャッツ』自体は、今後も他の公演地で続いていくでしょうし、
次の公演地も首都圏ではないはずで、私にとっては札幌公演が千秋楽になってもまた次も遠征で観に行くだけのことなのですが、
それでも一つ「終わる」というのは寂しいですね。
公演地が変わると、カンパニーメンバーも替わりますし、場所によって雰囲気も違いますし。
最終期のチケット発売は2015年11月上旬のようですが、その前に、千秋楽日の、四季の会会員限定抽選があるのではないでしょうか。
応募はしてみようと思っています。去年は「ウィキッド」千秋楽当たったし。
これから半年、最後まで札幌公演を楽しみたいと思います。
※ラッキーなことに、『キャッツ』札幌公演の千穐楽には当選して、楽前、楽日連続で観劇することができました。
※次の公演地は、大阪になりました。
おまけ
フィナーレの感想で、佐野カーバのポーズが何やっているのかわからない、と書いていますが、
2018年8月11日~の東京公演では、フィナーレのレヴェランスが、2匹一組になる猫が増えて、振りも基本的には決まったものになったようですが、それまでは、基本的には1匹ずつ別で(マンゴランペルは一緒)、役者さんによってやることが違ったりしたんですよね。あれも楽しくていいなと思うんですけれど。
蒼井さんのカッサンドラは、結局、この後何度か見るチャンスがあり
11月の32周年のポストカードプレゼントでは、蒼井さんのサイン入りのポストカードをいただきました。
(2日連続で行って2枚もらい、1枚は玉井さんのサインでした)
このポストカードプレゼント企画は、こちらも劇場でもらったカードにメッセージを書いて渡すと、引き換えにポストカードをもらえる、という形になっていて、
もちろん、俳優さんから直にいただく返事ではないけれど「交歓」という感じがしていいなあ、と思ったんですよね^^
札幌公演のイベント企画は、こういうほっこりするものが多かったと思います。