11/21(土)9:00~『ライヴのじかん』FM FUKUOKA「ライヴのじかん」の劇団四季俳優(ミュージカル『マンマ・ミーア!』ソフィ役)若奈まりえさんのインタビューから、印象に残ったことをまとめました。
「ライヴのじかん」のパーソナリティは香月千鶴さん。
若奈さんは電話での出演でした。
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若奈まりえさんインタビュー
ミュージカルの魅力
香月さん:若奈さんが思う、ミュージカルの醍醐味とは?
目で見て耳で聞いて、肌で感じて心が動いて、というすべての要素が詰まっているおもちゃ箱のように、大人がワクワクできるものだなあ、と常日頃思っています。
香月さん:たしかにキラキラが詰まっていますよね。
香月さん:ねえ、好きなものがいっぱい入っていて。
ソフィ役について
香月さん:ソフィならではの、演技でこころがけているポイントはどんなところですか?
ソフィとして、自分のルーツを知りたい、父親はだれなのかという、ずっと心のなかにあるモヤモヤ、傷を持っているということを全編を通していることが大事だな、と思っています。
やっぱり、マンマ・ミーア!はとても、ハッピーなポップな音楽がずっと流れていて、ずごく楽しい作品なんですけれど、
ソフィの傷、コンプレックスをちゃんと持っていて、それでいて、ネガティブにはならず、気が強くて威勢がいい、愛されるキャラクターであることを、意識しています。
香月さん:私も、『マンマ・ミーア!』観劇させていただいたんですけれど、
ソフィって、一見、めちゃくちゃはつらつとした明るくかわいい女の子なんですけれど、おっしゃるとおり、「影」ですよね。
目線だったり、ふとした瞬間にちょっと肩を落としてささやいたりとか、という、その、表と裏が同居していることを見事に演じられていますよね。
香月さん:観る側が、自分の過去とかにちょっとあてはまるものを見つけて、ソフィの中に入っていく、という感覚でした。
好きなシーン・大変なシーン
香月さん:若奈さんがソフィを演じていて、
「このシーンすごく楽しい!」とか「このシーンめちゃくちゃ大変なんです!」
というのを、言える範囲で教えてください。
お母さん、ドナに、ドレスを着せてもらうシーンがあって、”手をすり抜けて”というナンバーのシーンなんですけれど、
その前のシーンで、お母さんと結婚式当日の朝、ケンカしてしまうんですね。
それで絶対に、お母さんに言ってはいけない言葉を
言うつもりもなかったし、言うべきではない、とずっと思っていて、お母さんが絶対傷つくとわかっている言葉をぶつけてしまうシーンの後、
その、”手をすり抜けて”が最初に顔を合わせる場面なんですけれど、
もう・・・泣いちゃうんですよね。
香月さん:演じていてもグーっと来ますか。
やっぱり、あふれてきてしまうものがあって、すごい、大変です。
香月さん:もう、あそこで本当に、ソフィの抱えてきた内面がぽろぽろぽろぽろって出てきてしまうんですよね。
気持ちがこみ上げてきますし、また、すごいきれいなんですよね、その姿が。
香月さん:そこはもうどっぷりとはまって、堪能していただきたいシーンですよね。
ドナの世代になってからやってみたいキャラクターは?
香月さん:ソフィが愛して尊敬している、時にはぶつかってしまうドナ、
そしてターニャとロージーという、大人の3人の女性のやりとりががおかしいですよね。
私は、どちらかというとドナ世代なので、
何年たっても変わらない友情、子どもみたいな感情を忘れないところとか、いいなあ、と思うんですけれど。
香月さん:若奈さんも、はたから見ていて、すごく楽しまれていると思うのですが、
もし、この先、『マンマ・ミーア!』にドナ世代になった時に出演するならば、やってみたいキャラクターはこの3人ならだれですか?
「将来やってみたいキャラクター」って、ずーっと思って生きたのがソフィだったので。
香月さん:そうなんですか?
でも実は、最初に『マンマ・ミーア!』の台本を劇団からいただいた時には、ソフィ役にキャスティングしていただいていたんです。
それで、9年越しでこの役をつとめることができて。
香月さん:じゃあ、若菜さん今まさに夢をつかんだステージなんですね。
香月さん:そうですよね。まずは今のソフィをじっくりと演じ切る、ということですよね。
演じている側だから分かる、注目ポイント
香月さん:ぜひ若奈さんのソフィをみなさんも堪能していただきたいと思いますが、ステージの上に立っているからこそ分かる、この小道具を見てほしいとか、このセットこんなになっているんですよ、とか、これも言える範囲で教えていただけますか?
そのペアにも物語があって、後に出てくるシーンの伏線がたくさんあったり、
前のシーンからの、ホテルタベルナの従業員の夫婦だったり、カップルのはずなのに、浮気というか違う女の子と踊っていたりとか、実は、こっそりそういうことが隠れています。
香月さん:サイドストーリーがいっぱいちりばめられているんですね。
香月さん:はしばしまで目で追ってチェックするの楽しいですね。
香月さん:繰り返し楽しめるシーンですね。
あとなんといってもABBAの名曲の数々で物語が進んでいって、22曲も盛り込まれているんですね。
これはなんかもう、歌うみなさんのパワーもかなり必要とされますよね。
全曲生でバックコーラスをしてくれているので。
香月さん:そして、本編が終わった後のカーテンコールがね。
今はコロナウイルス(COVID-19)の影響で、歌唱、はちょっとNGなんですけれど、踊ることは可能なので、ペンライトを持って。
香月さん:そうですそうです、ペンライトですよ、みなさん。
腕を振り上げてね。心のなかで熱唱をしながら楽しんでいただきたいと思います。
どうでしょう、若奈さん、何か、言い残されたことありますか?
みんなが勇気をもって、明日へと進んでいく、明るいポジティブな作品なので、多くの方に笑顔になっていただけたら、と思います。
インタビューを聴いての感想
若奈さんの声がめちゃくちゃかわいくて、聴いているだけで癒されました^^
私は、ソフィ役では観ていないんですよね・・・前回東京公演のリサ役では観ています。
それから『リトルマーメイド』アリエル役が可憐で、ほんとに可愛らしくて、
若奈さんは小柄なこともあって、以前は「子役」のイメージが(自分にとっては)強めだったのですが、アリエルをやるようになってからしっとりした感じもでてきたなあと思います。
若奈まりえさん、2011年にもソフィにキャスティングされていたのは知らなかったです(汗)。
今から9年前の2011年は、元旦に『マンマ・ミーア!』を観劇したのですが、公演プログラムを買わなかったので、ソフィ候補として、プログラムに掲載されていたかどうかは不明です。
劇団四季では、座内(劇団内)オーディションに合格する=その役で稽古に参加する資格を得る、であって、出演の保証が得られるわけではなく、
公演プログラムに名前が載っても出演しないままその公演期間が終わる、というのもわりとあります。
“ヴレヴ~あなたを求めて”での、ペア同士のドラマの話が出ましたが、
メインキャストでは、ターニャとペッパーが、ここでいい感じになって、”Dous Your Mother Know?”での、「昨夜の続きをしない?」につながっているんですよね。
アンサンブルキャストの人間関係については、劇団四季会報誌ラ・アルプの2015年5月号「楽屋の窓から」コーナーで、
『マンマ・ミーア!』のアンサンブルは、役の設定が少ないので、皆、衣装やステージングを手掛かりに、それぞれのキャラクターを考えています!
菅谷有希さんのコメントが書かれていました。
同じ指輪をしているカップル、という設定はあっても、それが夫婦なのか、婚約者なのか、までは決まっていなかったりするみたいです。
(ちなみに、「細かく決まっている作品」の代表は『クレイジー・フォー・ユー』『コンタクト』といった、スーザン・ストローマンの作品)
元が決まっていない、というのは、キャストや公演時期による振れ幅にもなるので、これも何度も観て楽しめるポイントですね。