ファミリーミュージカル

ここが見どころ・劇団四季ファミリーミュージカル「人間になりたがった猫」

人間になりたがった猫 見どころ

劇団四季ファミリーミュージカル『人間になりたがった猫』を見どころをまとめました。

あおなみ
あおなみ
「猫になりたい」と思ったことってありますか?
では、逆に猫が人間になったら・・・?

この記事は、公演プログラムや四季の会会報誌「ラ・アルプ」の記事以上のネタバレは含みません。

劇団四季ファミリーミュージカル『人間になりたがった猫』ってどんな作品?

『人間になりたがった猫』の初演は1981年。
劇団四季ファミリーミュージカルの中でも、特に人気が高く、私が四季を見始めた2002年以降だけでも何度も再演されています。

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原作

原作は、アメリカの作家ロイド・アリグザンダーの”THE CAT WHO WICHED TO BE TA MAN”、
日本語訳は神宮輝夫氏でミュージカルのタイトルと同じ『人間になりたがった猫』が邦題です。

人間になりたがった猫原作

『人間になりたがった猫』は、劇団四季ファミリーミュージカルの中でも、かなり原作に沿って舞台化している方に入りますが、原作の方がよりシニカルですね。

原作では、

ステファヌス大学士(舞台ではステファヌス博士)とブライトフォードの町の人間たちとの因縁がより具体的に語られていることや、
ライオネルの目を通して描かれる人間の憎悪・殺意などのネガティブな部分について
だんだん、人間の心に近づいていくライオネル自身も、自分の中にそういう心があることを認める、ところまで踏み込んでいる、

など、舞台とは少し違った視点から物語を楽しめると思います。

劇団四季『人間になりたがった猫』のあらすじ

ライオネルは人間嫌いで、森の奥に隠遁している魔法使いステファヌス博士の飼い猫。
ある日、口ごたえの罰として2日間人間の姿に変えられてしまいます。
ところが、人間になりたがっていたライオネルは逆に大喜びで、ブライトフォードの町に向かいます。

ブライトフォードに向かう途中、ライオネルは薬売りのタドベリ博士と道連れになりますが、
その後会った町の魚屋のおばさん、トリバーに、「ブタイトフォードは衛兵隊長のスワガードに牛耳られてひどいことになっている」と言われます。

町にやってきたライオネルは、猫の感覚の鋭さや俊敏さで、イカサマ師やスリを見破り、みんなの人気者になります。
それが気に入らないスワガードは、ホテル「白鳥の王様」でジリアンにキスをするとおいしいものを食べさせてもらえる、とうそをつき、ライオネルが持っていたお金もだまし取ってしまいます

言われた通り、「白鳥の王様」で、出合頭にジリアンにキスをしたライオネルは、ジリアンを怒らせてしまいますが
スワガードのしわだだと分かると、ジリアンはスワガードに高い税金を取られて商売がうまくいかないことを打ち明けます。

そこでタドベリ博士のアイデアで、町の人たちに「ジリアンがひさしぶりにシチューを作るから扱ってくれ、でもちょぴり材料が足りないからあの味が出るかどうか」というと、町の人たちが少しずつ材料を持ち寄ってきてくれます。
そこにスワガードたちがじゃまをしにきます。
スワガードはジリアンがライオネルに好意を持っている様子を見てライオネルに襲い掛かります。
ライオネルは無事でしたが、仲間を殺そうとする人間が恐ろしくなって森に換えることにします。

しかしライオネルはタドベリ博士と森に戻る途中、彼女を1人残してきたことを後悔します。ジリアンに恋をしてしまっていたのです。
二人はブラッドフォードに引き返し、スワガードたちに捕まってしまい、10日間町にさらされることになります。

ライオネルは、スワガードが「白鳥の王様」に放火して自分がジリアンを救出する自作自演の火事を起こそうとしていることを知り、
ステファヌス博士にもらった、どこにでも行かれる魔法の鶏の鎖骨で、「白鳥の王様」に向かいます。

ライオネルは無事にジリアンを助け出しますが、
スワガードは燃え上がるホテルに取り残されています。
町に人たちは、今までスワガードにさんざん苦しめられてきたことに怒っていて、助けようとしません。

ライオネルは「悪い人でも命は大事なんです。僕にはあなたたちの言うことがぜんぜんわからない」と、日の中に飛び込んでいき、スワガードを助けます。

スワガードは今までのことをみんなに謝り、これで、みんながなかよくなって町にも平和が訪れようとしていました。

その時、ライオネルと博士が約束した、合図の鐘が鳴り始めます。
ライオネルは「博士のところに帰って猫に戻らなければ」とダンスタンの森に行ってしまいますが、
ジリアンはじめ、町のみんなは「自分たちの仲間、ライオネルをずっと人間のままで町においてくれるように博士に頼もう」と、後を追って森に入っていくのでした・・・

劇団四季『人間になりたがった猫』のキャラクター

ライオネル:魔法使いステファヌス博士に変われているオス猫。博士の魔法で2日間だけ人間になってブライトフォードの町へ。友情、恋、嘘をついたり他人を傷つけたりするなど、にんげんのさまざまな面を知ります。

ステファヌス博士:ダンスタンの森にすむ、人間嫌いの魔法使い。

ジリアン:ブライトフォードの町でホテル「白鳥の王様」をひとりで切り盛りするしっかり者の娘。スワガードに嫌がらせされています。

タドベリ:昔はえらいお医者さんでしたが、人間が嫌になって旅の薬売りをしています。やっかいなことや争いごとは避けたいと思っていますが、ライオネルに影響されて一肌脱ぐことに。

トリバー:ブライトフォードの魚屋さん。スワガードの横暴に困っている町の人たちの1人。

スワガード:ブライトフォードの衛兵隊長。ジリアンが好きなのですが、相手にされないので、ホテルをつぶしてジリアンを手に入れようとしています。

劇団四季『人間になりたがった猫』のテーマ

劇団四季公式サイトでは、
テーマは、「仲間の大切さ」と書かれています。

テーマ曲の1つ「すてきな友達」もそういう内容の歌詞なんですが、
実際に舞台を観ると、そのまんま、

仲間っていいよね、

というお話、ではない気がするんですよね。

仲間・友だちになったり、お互いを大切にしたりすることを「選べる」ことが大事だよ、というのがテーマなんじゃないかと思います。

ライオネルが、ステファヌス博士に言った、「人間にはひどいところもあるけれど、でも、人間は素敵です(意訳)」という言葉や、
タドベリ博士の「人間は生まれた時にはまだ人間ではなく、人間としての在り方を学んで人間になるんだ(意訳)」という言葉のほうが、
仲間の描き方よりも印象的なんですけれど、それは私が大人だからかな?


「人間になりがった猫」の見どころ

音楽やダンス、衣装、セットのイメージは、公式PVを見てみてください。

<2015年プロモーションPV>
ライオネル役は、北村 優さん、分部惇平さんです。

シリアスになりすぎない、童話的な描き方

原作は人間になった猫の目を通して、人間のあり方や社会を皮肉を込めて描いている要素もあり、

舞台でも深い部分では暗さがあるんですが、

全体的には童話絵本のような見せ方で、小さな子も楽しく見ることができます。

魔法で人間になったけれど、中身は猫のライオネルの表情、反応がいちいちかわいいです。

厭世家で人間に厳しい目を向ける魔法使いステファヌス博士も、
愛猫実はライオネルに対しては猫バカでかわいい。

町の人々の衣装に、職業を表すアップリケが付いているのもかわいい。

嫌われ者のスワガードと部下たちにも、コミカルな場面がけっこうあります。
原作では町長の息子、となっていたスワガードの設定、劇中も確か一言「あいつは町長の息子だから」みたいな言及があったと思います。
演じる方にもよるんですが、子供の頃からダメなことはダメと止められてこなかったんだろうな、という面もあって、悪役と言ってもそんなに救いようのない描かれ方ではないです。

分かりやすくて迫力がある演出

ファミリー作品は、全国公演を行うことが前提なのでセットはシンプルなのですが、
たいてい、どの作品も1つは見せ場になる大がかりなシーンがあるんですよね。

『人間になりたがった猫』では、クライマックスの火災の場面で、歌舞伎の屋台崩しの手法を取り入れており、
ライオネルがロープを使って救出に向かう姿も迫力があります。

この劇団四季版の演出は、原作者の奥様にも好評だった、ということです。

耳に残る親しみやすい音楽

公演プログラムに楽譜が載っているのは
「すてきな友達」「すてきな気持ち」の2曲ですが、

他にも「気分ひとつでこの世は いつもバラ色さ」というタドベリ博士・ライオネル・ジリアン3人の歌など、耳に残る曲が多いです。

客席参加型演出

『裸の王様』『王子とこじき』などに比べると、『人間になりたがった猫』では客席参加型演出は少ないほう。

でも、幕開きは猫のライオネルが、客席に語り掛けるところから物語が始まります。

終演後は、他のファミリーミュージカルの公演と同じように、ロビーで出演者全員がお見送りをしてくれます。
写真撮影はダメですが、
ハイタッチをしたり、ちょっと言葉を交わすことはできますので、ぜひ感想を伝えてみてください^^

町の人たちの、仕事に合わせたアップリケをした衣装を近くで見られるチャンスでもあります。

最後に

ライオネルは人間になりたがった猫でしたが、

現実の世界では、猫になりたい人間がいっぱいいますよね(笑)。

ラジオの「子ども科学電話相談」でも、
「どうやったら猫になれますか?」という低学年の子からの質問があったし、

友だちの子も、小学生のころよく「猫になりたい」と言っていたそうで、

子どもたちにとっても、
人間にはやらなくちゃいけないことがたくさんあるけれど、猫は気ままに生きている、というイメージがあるみたいなんですね。

そのイメージが正しいかどうかはちょっと置いておいて(野良猫が生きていくのはめちゃめちゃ大変)、

改めて考えると、
猫は猫なりに、恋も、友情も、いじわるな心もあると思うんですよ。

そうすると、あれ?ライオネルは「人間」になる必要があったのかな・・・?

ずーっとステファヌス博士とだけ暮らしてきたライオネルは、
ブライトフォードの町に行ってジリアン、タドベリ博士、町の人たちと出会って仲間になります。

もしも、『カモメに飛ぶことを教えた猫』のゾルバのように、もともと猫の仲間たちがいたらどうだったんだろう。

すると、やっぱり、テーマは「仲間の大切さ」であっているのか。

観終わった後に、

もし「自分が猫だったら、人間になりたいか?」

と考えると面白いと思います。

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ファミリーミュージカルは何才から観られるの?どこで上演しているの?などについてはこちらにまとめました。

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