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劇団四季ファミリーミュージカル「ガンバの大冒険」2016年8月19日観劇メモ

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2016年度のファミリーミュージカル「ガンバの大冒険」、自由劇場での公演を観たときの感想やキャスト情報をまとめました。

(facebookで非公開ノートにしていた観劇メモを再編集しました。基本的に、その当時、感じたように書いています)

劇団四季ファミリーミュージカル「ガンバの大冒険」2016年8月19日のキャスト

ガンバ 小林唯 ボンヤリ 吉田幹也
マンプク 小林英恵 オイボレ 神保幸由
ガクシャ 井上隆司 忠太 野口雅史
ヨイショ 小野功司 潮路 井上希美沙
イカサマ 柏谷巴絵 七郎 若山展成
バレット 片伯部春香 ツブリ/忠太の父 岡﨑克哉
シジン 戸高圭介 ノロイ 南圭一郎
男性アンサンブル 女性アンサンブル
(イダテン)日高彬文 原田千弘
塚田正樹 林 美菜子
高野佳基
松下湧貴

 


劇団四季ファミリーミュージカル「ガンバの大冒険」2016年8月19日の感想

この前の週にも観たのですが、
ある友だちから「学芸会でガンバのお芝居をやったので観たい」と言われたので、二度目を観ることにしました。

学芸会では、上演時間は四季のバージョンよりも短く、クラス全員が出るために島ネズミやイタチが多かったりしたものの、台詞のいくつかと曲は同じだったそうです。
彼女は島ネズミの役で、テーマ曲「行こうよ仲間たち」や島の踊りの歌が難しくて、なんども練習したそうです。

そういえば、このころのNHKニュースで、小学校の先生に、四季の俳優さんが「学芸会での指導方法を指導する」という内容を放送していて、「ガンバの大冒険」の一場面を先生たちが演じて、吉谷昭雄さんがダメだしされていました。今でも小学校の学芸会で取り上げられることが多い作品のようです。

あらすじや作品の見どころはこちらにまとめました。

子供と行きたい・劇団四季ファミリーミュージカル「ガンバの大冒険」はここが楽しい!劇団四季ファミリーミュージカル「ガンバの大冒険」は、1976年の初演以来、何度も再演を繰り返している人気作品です。 私自身、2003年...

さて、今回のガンバ役は小林唯さん。札幌『キャッツ』でスキンブルシャンクス役で観ていた方です。

高校3年生の冬休みに「サウンド・オブ・ミュージック」を観劇して四季を目指すようになるまで、ダンス・歌の経験はなかったそうですが、声質や声量に恵まれている人だと思います。
気負った感じがなくすーっと入ってくる演技で、良い意味で天然っぽい度胸の良さを感じます。
小林さんだけではなく、今の若い俳優さんにはこういうタイプが一定数いるように思います^^

前回の分部さんは、町育ちの品の良さがある素直で優しいガンバ、小林さんも素直だけれどもう少しやんちゃな男の子らしい。

でも仲間の死を目の当たりにしてからはガンバの表情が一変して覚悟が変わったことが伝わってきました。

ガンバと潮路が思いあっていることが、前回は別れの場面まで少しだけ分かりにくかったのですが、
今回は七郎(若山展成さん)の態度と、二人が出会ってから1幕フィナーレまで何度か手を取り合って見つめあっている雰囲気ですごくよく伝わってきました。

こういうことって当事者だけではなく、まわりの演技にも影響されますよね。

若山さんの七郎がガンバに反発する理由に、「嫉妬」も含まれていることが分かり、彼の行動の説得力もありました。

七郎役の若山さん、忠太役の野口さん、バレット役の片伯部さんは「むかしむかしゾウがきた」にアンサンブルで出演されていて、観たことがある俳優さんでした。

ガンバ達の宿敵、イタチのノロイは中橋耕平さん。
『リトルマーメイド』ではアースラの手下、ウミヘビのジェットサム役です。

ジェットサムは悪役ですが、善悪の区別がそもそもないようだし、フロットサム・ジェットサムのうち、ジェットは「ボケ」で、ダメなんだけど可愛くみえるところもあります。

一方、ノロイは弱い生き物をいたぶり殺すことに快楽を覚える、という絶対悪です。

本当のイタチとネズミの関係は捕食するされるというだけで、そこに「悪」という価値観はありませんが、「ガンバの大冒険」ではノロイは越えるべき困難の象徴として、そのような位置づけをされています。

中橋さん、ジェットサムの時は、あの役特有のクネクネした声ですが、本来はとても美声で、その声がノロイの慇懃さや冷酷さを際立たせ、コミカルな動きやバカ笑いさえ怖い、素晴らしい悪役っぷりでした。

オイボレ役の神保さんは、2003年に初めて「冒険者たち(当時はそういうタイトルで下)を観たときにシジン役でした。
ボケた老人を装ってガンバ達についてきたオイボレが「島ネズミのトキ」という正体を明かしたときの別人ぶりがよかったです。

ツブリと忠太の父2役の岡崎さんは「むかしむかしゾウがきた」では与作・家老役でした。

ツブリはノロイ一族への復讐心を持ちながら冷静に仲間をまとめるオオミズナギドリのリーダー。
一方、忠太の父は、本来はお酒と歌が好きな人の良いおじさんで、娘の潮路・息子の忠太がすごくしっかりしているのに、どこか頼りない感じもします。

大型作品に比べればシンプルな装置ですが、前回も今回も、海や島の光と風が感じられ、お見送りの時、日高さん(イダテン役とイタチ兼任)に「本当に冒険できました」と伝えたくらい素敵なステージングでした。

この日は他に、七郎の若山さん、オイボレの神保さん、ノロイの中橋さん(お見送りではいい人感あふれていました)、ガクシャの井上さん、最後にガンバの小林さんと握手・ご挨拶させていただきました。ありがとうございました。

劇団四季ファミリーミュージカル「ガンバの大冒険」2016年東京公演のキャスト

プログラムの、候補キャストのページを載せておきます。

ヨイショ役加藤迪さん、シジン役岸 佳宏さんは、東京公演では出演していませんが、
2016年5月20日(金)~7月15日(金)に四季劇場・秋で行われた、「こころの劇場」では出演しています。

ガクシャ役の雲田隆弘さんは、2016年9月からの全国公演に出演していました。

男性アンサンブルのカイサー タティクさんは、「こころの劇場」に出演、八百亮輔さんは、公式twitterの稽古レポに写真はあったのですが出演がありませんでした。

「ガンバの大冒険」観劇メモを振り返って

これ、実際に観劇してメモを書いたのが今から2年ちょっと前なのですが、
この後、小林唯さんは『アラジン』のアラジン役になって、初めて見た感想が「こいつ(アラジンのことですよ)なんか持っている」だったんです。

見るからにずば抜けて何が、ではないんですが、ダイヤの原石、といえば確かにそうなんだろう、という。

その頃から、この人、実は天才ないんじゃないか、と思っています。

来年は『パリのアメリカ人』のアンリ役にもキャスティングされていて、とても楽しみです。

これまで数人の方のノロイを観る機会があり、皆さん個性でそれぞれ素晴らしいのですが、私にとってのベストノロイはこのときに見た中橋さんです。
ノロイって大人の目線ではコミカルに見える面もあるのですが、やっぱり笑いのみになってはダメで、狂気や極悪や、その中に「美」もあるキャラクターだと思うんですよね。
中橋さんのノロイは私にとってはそこがジャストミートでした。


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