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劇団四季『ノートルダムの鐘』カジモド役田中彰孝さんインタビュー感想MBS「松井愛のすこ~し愛して」

劇団四季田中彰孝さんインタビュー
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この記事では、2019年8月6日、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して」内で放送された、
劇団四季『ノートルダムの鐘』カジモド役田中彰孝さんのラジオインタビューで、印象に残った点や感想をまとめています。

MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して」は、
アナウンサーの松井愛さん、吉本新喜劇の未知やすえさんが、どちらも四季ファンで、作品の理解も深いので、毎回安心して聴いています^^

文中、田中彰孝さんの一人称が、「私」「僕」両方になっていますが、それは話されていた通りです。
彰孝さんは、だいたい、インタビューでは「私」と言われるんですけれど今回は混ざっていたのが印象的でした。

『ノートルダムの鐘』カジモド役田中彰孝さんインタビュー

まず、松井愛さんから、
「今日は、スタジオにゲストの方にお越しいただいています」ということで、田中彰孝さんの紹介、
そして、『ノートルダムの鐘』京都公演開幕、2年前の1回目の公演の話へ。

『ノートルダムの鐘』2回目の京都公演田中彰孝さんにとってのカジモド役

松井さん
松井さん
四季のミュージカルでは『美女と野獣』や『キャッツ』という、華やかな作品もある中で、
この『ノートルダムの鐘』は15世紀待つのフランスのパリ、ディズニーが映画にしたりなどもあるんですけれど、
ノートルダム大聖堂の、鐘つき、まあ、生まれながらに障害があって、隠されて生きているんですよね。
彰孝さん
彰孝さん
そうですね。
松井さん
松井さん
その孤独な気持ちの中育った青年カジモドなんですが、(大聖堂の鐘つき堂)からパリの街を見て、いろいろ想像していて。
彰孝さん
彰孝さん
大聖堂から一歩も出られないんですよね、カジモドは。
いつも上から見て憧れて、いつかそこから出て、同じ目線で歩いてみたい、ということを願っている青年の役です。
松井さん
松井さん
今でも私たちは普通に明るく生きている中でもインターネットの闇であったり、
もちろん、今日は8月6日という日本人にとっては忘れてはいけない日であったり、
心に悲しい思いや孤独をみんなどこかで持って生きていると思うんですけれど、
カジモドは、しんどい中でも明るく、チャーミング、という言い方をしてもいいくらいで。
彰孝さん
彰孝さん
すごく純粋な青年だと思います。
未知さん
未知さん
カジモドがかわいく見える箇所が、何箇所もありました。
松井さん
松井さん
で、ある日、外に出るんですよね。
彰孝さん
彰孝さん
はい、決意をして、今日こそはと。
松井さん
松井さん
そこで、出会うんです、女の人に。
彰孝さん
彰孝さん
そうなんです、エスメラルダに。

(未知さん「うふふふ」)

松井さん
松井さん
カジモド役は、田中さんは、正直、どうとらえて歌ったり、演技したりしていますか?
彰孝さん
彰孝さん
まず、体に障がいがあって制約がありますよね。
演出でも体を曲げたり、しゃべり方などは決まりがあるんですけれど、
なにより彼は、それは生まれ持っているものなので、あまり自分が苦しんだとか、自分は大変な目にあっているんだとは思わずに、
ちっちゃな世界ですけれど、その中でのびのびと生きているんだ、という風に考えています。
松井さん
松井さん
最初に、この役をあなたがやりますよ、と言われて何か勉強されたことや取り入れようとしたことはありますか?
彰孝さん
彰孝さん
僕は(このあたりから彰孝さんの一人称が「僕」になってきました)、両親の関係で、幼いころから障がいを持っていらっしゃる方たちに接する機会が多かったんですね。
ですから、その方たちに失礼がないようにと思って、ろうあの方に直接お会いして話を聞いたり、そういう映像なども見て、なんとか取り入れようとしました、

ただ、一方で、ミュージカルなので、そこをうまく線引きするのが最初はすごく大変でした。
再現をしすぎると、やはり、ミュージカル、というところもあるので。

松井さん
松井さん
エンターテインメント作品としては、というのがありますよね。
彰孝さん
彰孝さん
そうですね、でもやっぱり、最初は失礼がないように、ということをすごく考えましたね。

「静かに号泣」

松井さん
松井さん
私たち、観せていただいて、打ちひしがれる気持ちになるのか、と思いきや。

セットとか確かに暗いんですよ、鐘つき堂の中がメインなので。
町に出てきても明るさの中にやっぱり闇があって、
でもなんだか、将来・未来へ、生きなくちゃ、というエネルギーをもらって、静かに泣いたんです。

難しいけれど、静かに号泣、とうのは日本語としては正しくないんだけれど、あるんだな、と思いました。、

彰孝さん
彰孝さん
そうですね、客席で、そうやって涙を流していらっしゃる方がいるのは舞台上からも感じます。
未知さん
未知さん
あ、そういうのって分かるんですか。

その『ノートルダムの鐘』が始まったって話になった時に、
トミーズの雅ちゃんが、「なんか暗そうやなあ」って言ってたから
「いや、これ絶対観てほしい!」って言って。

松井さん
松井さん
熱弁されていました。CM中に(笑)
未知さん
未知さん
これは、本当に観てほしいって言いたい。
いろんな作品がある中で、楽しい、明るい、かわいい、って作品もあるけれど。
松井さん
松井さん
『リトルマーメイド』とかね
未知さん
未知さん
そうそう、あれもすごく感動したけれど、またこう違って熱いものというか、自分の中にあるものがうわーっとなるというか、
音楽も本当にすごくて、今も聴いていて(バックに「陽射しの中へ」が流れている)さぶいぼ立ちますもん。観てよかった作品の一つです本当に。
彰孝さん
彰孝さん
『ノートルダムの鐘』の特徴として、クワイヤって僕たち呼んでいるんですけれど、聖歌隊がずーっと舞台上にいらっしゃるんですよね。
舞台の上で、音楽がずっと奏でていく世界観が醍醐味だと思います。
松井さん
松井さん
みなさん観に行かれたら分かると思うんですが、
聖歌隊がだんだん、自分の感情とリンクして、「ここでこういう風に歌ってくれはったら響くだろうな」というところへ、
「はい、来ましたー」

全員(笑)

松井さん
松井さん
そうなんです、いまここでそうなんですよ、という感じで、導かれて、空気が、フランスのノートルダムの大聖堂に行くんですね。

大聖堂の火災

松井さん
松井さん
あの、ノートルダム大聖堂では、実際に、火災がありましたよね。
彰孝さん
彰孝さん
はい、あれはまさに名古屋公演の真っ最中で、僕たちもびっくりして。
松井さん
松井さん
私たち以上に重い感じだったと思うんですが。
彰孝さん
彰孝さん
すごいショッキングでしたね。
でも、すぐに演出家のスコット・シュワルツさんが、メールを寄せてくれて、
「今こそ、この作品を上演する意義があるから。この作品は、ノートルダムの美しさを伝える作品なので、みなさんの心中をお察ししますけれど、ぜひ頑張ってやってください」
というメッセージをいただきました。

重い鐘を引きながら演じるためのメンテナンス

松井さん
松井さん
祈りの気持ちが、本当に歌声、みなさんの表現に乗るんだろうなあ、と感じていたんですけれど、
鐘を本当にならすじゃないですか、カジモドが。
あの鐘は、重いんですってね。
彰孝さん
彰孝さん
そうですね。やっぱり、セットなので舞台用にはなっているんですけれど、それでもなかなか重い仕様にはなっています。
松井さん
松井さん
あれは筋トレになっている、といったらあれですけれど(笑)だいぶ、(筋肉に)来ましたか?
彰孝さん
彰孝さん
それのために体作りも少ししています。
松井さん
松井さん
やっぱり・・・
未知さん
未知さん
えええすごいー
彰孝さん
彰孝さん
鐘つき男って、カジモドもそういう設定なんですけれど、屈強な体になるらしいんですよ。
毎日あの鐘をついていると。
松井さん
松井さん
上半身もそうですけれど、下半身もね、がっちり。
彰孝さん
彰孝さん
なんか、ちらっと聞いたんですけれど、ダンベルのベルは、鐘のベルらしいですよ。
未知さん
未知さん
身体全体で鳴らしますもんね。
彰孝さん
彰孝さん
最後ぶら下がってますし(笑)
松井さん
松井さん
その、鐘の綱を引きながら、歌いながら、だと、普通の声量じゃまかなえないんだろうなと思うんですけれど。
彰孝さん
彰孝さん
そうですねえ、日々訓練して、それに応え得るように。
人によっては、走りながらセリフをしゃべったりだとか、息が切れた状態で歌ったり、そういうトレーニングをしている人もいます。
未知さん
未知さん
普通、女性だったらたらたら、しゃべりながら歩ってますけれど(笑)
それとは違いますもんね。
松井さん
松井さん
実際舞台の上で、息が上がるとか、汗だくでどうしようもない日も、あるんですか?
彰孝さん
彰孝さん
いや、どうしようもない日は、ないです(きっぱり)。
松井さん
松井さん
さすが。浅利慶太先生がそんなの許さないですよね。
未知さん
未知さん
いやあ、でもそういうところもぜんぶメンテナンスですもんね。
今日はお休みですか?
彰孝さん
彰孝さん
お休みです。また明日から公演が始まります。
未知さん
未知さん
よかった、けどもう、ほんとお休みのところすみません。
松井さん
松井さん
『ノートルダムの鐘』京都公演は来年の1月19日まで上演ですから、今、京都住まいですよね。
京都の夏はどうですか?
彰孝さん
彰孝さん
暑いですけれど、僕は暑いの得意です。
松井さん
松井さん
え、得意?なぜでしょう。
彰孝さん
彰孝さん
夏生まれだから、かな?
ちょうど、(『ノートルダムの鐘』京都公演の)開幕日が僕、誕生日だったんです。
未知さん
未知さん
おめでとうございます。
松井さん
松井さん
おめでとうございます。
7月28日で、何才になったんですか?
彰孝さん
彰孝さん
37才になりました。
松井さん
松井さん
ええ・・・めちゃくちゃ若く見えはりますね。
だって、『ライオンキング』のシンバ、されていましたでしょう?
彰孝さん
彰孝さん
はい、大阪でもやらせていただいていました。
松井さん
松井さん
ですよね、私、何度も行っているんで、たぶん、田中さんのシンバも拝見していると思うんですけれど。

シンバのあの役から、カジモドに、四季さんのなかでもいわゆる、光輝く道ですよね。

未知さん
未知さん
メインですもんね。
松井さん
松井さん
明るいハッピーな、飛んだり跳ねたりの世界から、
だんだん、求められるものも変わってくるものなんですか?
彰孝さん
彰孝さん
カジモドも、青年役なんですけれど、やはりシンパとは境遇が違いますよね。

浅利慶太さんにかけられた言葉

松井さん
松井さん
去年、浅利慶太さんが亡くなって、私、追悼公演の時にも行かせていただいたんですけれど、
やっぱり、みんなの中に根付いている気持ちは、これからずっと受け継がれていくんだろうなと。
なにか、浅利さんに言われたことで、心に残っていることってありますか?
彰孝さん
彰孝さん
私が、シンバをやっていた時に、たまたま、劇場の外で先生とすれ違った時に、
一言だけ、

「慣れるなよ」

って言われて。

松井さん
松井さん
慣れるなよ。

もう・・・浸みますね。

未知さん
未知さん
耳が痛い。
松井さん
松井さん
それは、やっぱり、慣れちゃだめなんですか?
彰孝さん
彰孝さん
いろんな意味があると思うんですけれど、
ストーリーというのは、(その作品の世界の中では)今日初めて起こっていることじゃないですか。
「慣れてダレてしまうんじゃないよ」、ということでもあると思うし、
僕たちにとって、毎回新鮮に演じる、というのは本当に大変なことなので、そういった意味でもいつも胸に残っていますね。
松井さん
松井さん
今、私たちもちょっと心に残りましたね。
未知さん
未知さん
「慣れるなよ。」
松井さん
松井さん
毎日いろんな、舞台とか、生放送もそうなんですけれど、だんだん、力を抜きつつ、でもやっぱり初めて聞いて下さる方もいるので、
慣れずに、がんばっていきたいと思います。
未知さん
未知さん
今日は田中さんにいろいろと教えていただきました。

最後に田中彰孝さんから
「ぜひ、『ノートルダムの鐘』を体験しに、劇場にお越しください」
というメッセージがありました。

田中彰孝さんインタビュー感想

彰孝さんが話していた、「ダンベルは、教会の鐘から来ている」、というのは、

dumbbell=音の出ない鐘という意味で、

昔、教会の鐘で筋力トレーニングをしていたことに由来する、という説があるようです。

「松井愛のすこ~し愛して」では、作品のあらすじ紹介をあまりやらないんですよね。
松井さんも未知さんも四季ファンなので、たいてい、インタビューの前には作品を観劇済みでその愛にあふれた感想と、俳優さんのトークで進行していくことが多い、
また、他の作品との比較などもぽんぽん出てくるのが、他の番組とちょっと違う点。

今回の、インタビューでの松井愛さんの「はい、来ましたー」ではありませんが、
四季ファンからすると、ここを推したい!という作品のポイントをちゃんと突いてくれるので聴いていてすごく楽しいし、
たぶん、作品を知らない人にとっての、あらすじではなくて、お二人+役者さんの熱量で、「おもしろそう」と思えるんじゃないかなあ。

あおなみ
あおなみ
松井愛さんが言われていた、クワイヤの音楽の盛り上がりが、自分の気持ちの高まりに連動していく感じは、本当に体験してほしいです。

パーソナリティお二人の言葉は、凝った表現ではないけれどどんぴしゃで、私もブログでレビューや感想を書くので、表現としても参考にしたい点が多い。

彰孝さんの話では、カジモドは、彼の小さな世界の中ではあるけれどのびのびと生きていた、という解釈が新鮮でした。
普通とは何か、幸せとは何か、というこの作品のテーマもそこにありますよね。

ノートルダムの鐘インタビューメモ
劇団四季『ノートルダムの鐘』カジモド役田中彰孝さんインタビュー’20年1月「ひるかラ!MIX」劇団四季『ノートルダムの鐘』カジモド役の1人、田中彰孝さんの、 NBC長崎放送でラジオ「ひるかラ!MIX」での生出演インタビューの内容...

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