劇団四季「ジーザス・クライスト・スーパースター」名古屋公演(浅利慶太追悼公演)に出演されている、小松貴行さん(男性アンサンブル)のラジオインタビューから、印象に残ったところなどをまとめました。
愛知県瀬戸市・尾張旭市・長久手市を中心とするコミュニティFMラジオサンキュー「サンキューアフタヌーン」2019年6月27日放送回です。
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小松さんについて
小松貴行さんは、「サンキューアフタヌーン」が放送されているエリアに近い愛知県日進市の出身。
生まれも育ちも日進で、今でも思い出すだけで、ああ、いいなぁ、ってなるくらいなんです。
今回、久しぶりに帰ってきて、本当に緑が多い。
と言ってもけっこう開発が進んで、僕がいたころに比べるとお店とかもできて、あれ?こんなところに信号あったかな?というくらいの町並みになっちゃいましたね。
美咲さん:
日進今はすごく開発が進んで、女の子が大好きなカフェであったり。
と地元トークで盛り上がるお2人。
ここでは小松さんのイントネーションが少し地元っぽくなっていました。
美咲さん:
小松さんがミュージカルを目指したきっかけはどういったことだったんですか?
でも演劇で生活していくのは、日新や、名古屋でも難しいですよね、もちろんそうやっている方もいらっしゃると思いますが。
そんな時に知人に「劇団四季を受けて見たら?お給料も出て食べていけるよ」と紹介されたんです。
劇団四季はミュージカルをたくさん上演している劇団なので、結果的にミュージカルをやっています(笑)。
ミュージカルの魅力
美咲さん:
それで入団されてミュージカルをやってこられて、小松さんから見て、ミュージカルの魅力、ってどういうところですか?
普通のお芝居もそうなんですが、ミュージカルはよりテンションがあがるというか。
やっている側としても音楽があると楽しいですよね。
美咲さん:
本当にその通りですよね。私も劇団四季の大ファンで、四季の会の会員です^ ^
美咲さん:
ミュージカルって舞台と客席に一体感がすごくありますよね。
「ジーザス・クライスト・スーパースター」について
美咲さん:
まずは、今回の作品のストーリーについて教えてください。
ジーザス・クライストはなじみのある言い方に変えるとイエス・キリスト。
イエス・キリストは、最後十字架にかけられて死ぬまでの7日間を描いた作品なんです。
美咲さん:
その中で小松さんはどういう役どころなんですか?
群衆がやがて何もできないじゃないかと失望して、裏切ってイエス・キリストを十字架にかけてしまうんですけれど、僕はその群衆のうちの1人を演じています。
美咲さん:
じゃあその、群衆によって、イエス・キリストの心情というのも変わってきますよね。
その、イエス・キリストを、その群衆によって(人物像が)作られてしまった、1人の青年としてこのミュージカルでは描いています。
美咲さん:
イエス・キリストを主人公として、その群衆も、瞬間瞬間で変化していく、もうひとりの主役というようなことですよね。
いいか、主役は群衆だぞ、お前たちがこの作品を作っていくんだぞ
ということは常々おっしゃっていたので、僕らもそれを肝に銘じて演じています。
(さらに作品について)
劇団四季の他のレパートリーにも「オペラ座の怪人」『キャッツ』、それから来月名古屋で上演する『エビータ』のロイド・ウェーバーの作品なんですが、
「ジーザス・クライスト・スーパースター」は、ロイド・ウェーバーのデビュー作というか、すごく若い時に作った作品なので、よりエネルギッシュで躍動感のある作品になっていて、当時はすごく挑戦的な作品だったと思います。
美咲さん:
劇団四季の作品ではセットなども注目されるところと思いますが、「ジーザス・クライスト・スーパースター」ではいかがでしょうか?
「オペラ座の怪人」や、ディズニー作品の「美女と野獣」『リトルマーメイド』のような、衣装もセットも豪華な作品もあるんですが、
この作品はそれとは対照的に、衣装も、あえてTシャツやジーパンを汚してボロボロの状態なんです。
というのも、この作品ができたのが1970年代で、僕は生まれていなかったですけれど(笑)、当時のヒッピーのイメージってあるじゃないですか、そういう感じで、
ロック・ミュージカルなので、ロックなかんじで。
セットはキリストが生まれた2000年前のエルサレムの荒野のイメージで、なおかつ、最大45度の傾斜が付いてます。
そこに、特に豪華な衣装を着たわけでもない俳優たちがいて、
俳優ひとりひとりのエネルギー勝負というか、他の俳優たちも「他の作品とは違うよね」と言っています。
この作品に出たい、という人もたくさんいて。
俳優ひとりひとりのエネルギーがじかに伝わりやすい、ライブ感というか、それはすごく魅力だと思います。
美咲さん:
そういった、今までの劇団四季のイメージとはまた対照的、ということなんですね。
そして、こちらの作品は、演出がそれぞれあるんですよね。
今回の「エルサレムバージョン」と、「ジャポネスクバージョン」の2つがあります。
「ジャポネスクバージョン」はいわゆる歌舞 漢字
美咲さん:
2つが、まったく違った演出なんですね。
オリジナル演出をした浅利慶太氏について
美咲さん:
今回は、浅利慶太さんの追悼公演となっているんですが、浅利さんについて少しお聞かせいただけますか?
すごいカリスマ性、リーダーシップで、劇団四季を一から、60年以上かけてここまで大きくされた、というそのカリスマ性はすごくて。
先生に稽古をつけていただいたのは本当にラッキーだったな、と僕は思っています。
(小松さんは2011年オーディションで入団)
美咲さん:
その、浅利慶太さんから直接演出されたときの、印象に残ったことはありますか?
だから、青春のエネルギーに溢れているんですが、
これはすごくエネルギーがあって、わーっとやりたくなる作品なんだ。
だけどいいか、これは祈りっていうのがすごく大事なんだよ、と言われていました。
やはりイエス・キリストという人の生涯をやる上で、人の思いを必ず大事にして、決してそれをお客さんに見せようとするな。その世界の中だけで生きることを考えろ、と。
そしてもちろん、音程も、歌詞も正確に伝えることも口を酸っぱくして、というか、熱心に指導されていました。
どうしても俳優ってエゴな生きものなので、わーっとやりたくなってしまうんですよね、気分が上がってくると。
でもそれじゃだめなんだ、と。
なので、開演する前は、必ずみんな舞台袖で集中して、この作品にかける思いや、この作品を作ってこられた諸先輩方のことを思い出して、臨むようにしています。
美咲さん:
私たちが観劇するときに表面的には分からないところ、裏の舞台でもみなさんがそうした思いをきちんと持ってやっていらっしゃるということですね。
美咲さん:
こうした歴史のある「ジーザス・クライスト・スーパースター」なんですけれど、ここに特に注目してほしい、というところはありますか?
これあんまり言うとネタバレになっちゃうんで・・・もうご覧になった方はいいんですが、ちなみに美咲さんもまだ観ていらっしゃらないということで。
僕は、一番好きなのはラストなんですよ。
ちょっとだけ言うと、照明だったり、本当に見ていただくしかないんですけれど、幻想的というか。
これは映像じゃなく、劇場で生で見ていただくのが絶対にいいと思うので、楽しみにしていてください。
美咲さん:
はい。ラストシーンですね。
美咲さん:
小松さんの、特に好きなシーン、ということで。
名古屋公演について
美咲さん:
現在公演中の名古屋公演ですが、お客様の反応というのはどうですか?
美咲さん:
えぇ・・・
今回の名古屋でも同じような感じなので、本当にこれをお見逃しなく、と思います。
美咲さん:
劇団四季の作品は私も何度も見せていただいて本当にどれも感動するのですが、日本人特有と言いますか、なかなか感情を表にあらわさないですよね。
美咲さん:
それが必ずスタンディングオベーションというのはすごいことですよね。
美咲さん:
それだけ作品の世界観が伝わっている、ということですよね。
それこそ傾斜の舞台を走り回っているので、僕ら。正直、傾斜なのですべるし転ぶし、けがもしやすい舞台なんですけれど、それだけ魂込めてやっているので、それを観ていただきたいですね。
美咲さん:
7月2日にはリハーサル見学会もあるそうですね。
確認事項とか、本番前のリハーサルを、お客さんに、もしよかったら見てください、という。
美咲さん:
これはぜひ、見たいですね!ちょっと早めに仕事を上がらせていただいて。
あまりミュージカルを見たことがない方へ
美咲さん:
あまりミュージカルを観たことがない方、「ジーザス・クライスト・スーパースター」をこれから観る方に向けて、どういった風にミュージカルを楽しんでもらいたいか、を教えてください。
誰かに誘われていっしょにいったらすごく面白くてはまった、とか。
だからぜひ最初の1回を、だまされたと思って、と言ったらいけないんですけれど、観ていただきたい。
劇場に足を運んでいただかなければいけない、というのは、映画館みたいにあちこちにあるわけじゃないんで、そこはご足労なんですが。
美咲さん:
名古屋の劇団四季の劇場も新しくなりましたよね。
美咲さん:
みなさん、最初に観るまでがなかなか機会がなくて・・・とおっしゃるんですよね。
それを次の段階に進んでいただけたらな、と思います。
美咲さん:
それで、ミュージカルというものを難しく考えずに、気軽に来てほしいですよね。
一生の思い出になると思うんですよ。あの時あれを見たなというのは。
おひとりでも、ご家族とでも。
美咲さん:
演者さん達のパワーがじかに伝わってくるというのが、劇団四季の魅力だと私も思っていますので。
まだ観たことがない方は、ぜひ一度。
美咲さん:
そして小松さんのご活躍もぜひ見ていただきたいなと思います。
美咲さん:
それでは「ジーザス・クライスト・スーパースター」の公演について、小松さんから改めて教えてください。
イエス・キリストの生涯、というと日本人はキリスト教はあまりなじみがないですよね、クリスマスやるなくらいで。
でも、本当に、ディズニー作品とは質が違う、かといって、つまらなかった、ということは本当にないと思うので、魂をゆさぶる、この作品をぜひ観ていただきたいと思います。
美咲さん:
今まで劇団四季の他の作品、ディズニー作品などを観たことがある方ももちろんですし、
観たことがない方も、この作品を通して絶対に感じていただけるものがあると思いますのでぜひ足を運んでいただきたいと思います。
では、小松さん、最後にサンキューエリアのリスナーの皆さんに向けて、お隣の日進でも聞いている方がいると思います。メッセージをお願いします。
この大好きな地元の方に、せっかく名古屋でやっていますのでこの作品を観ていただけたら本当にうれしく思いますので、よろしくお願いいたします。
まとめ
パーソナリティの美咲さんは、劇団四季の舞台が好きで、四季の会会員にもなっている、ということでやっぱり「好き!」という気持ちがある方のインタビューは聞いていて楽しいですね☆
最近、何回かった、マリア役山本紗衣さんのインタビューが時間短めで、山本さん自身についてはほとんど触れない内容だったので、
今回も10分くらいかな?と予想していたら、楽曲とCMを挟んで前後編があり、時間もたっぷりあって、小松さん自身のことや、浅利慶太氏が直接演出をつけた時の言葉も聞けて、よかったです!
「ジーザス・クライスト・スーパースター」は、宗教作品ではなくて、あくまでも人間のドラマだと思いますが、
やっぱり元ネタをしっていると、個々の場面がどうしてそういう表現になるのかが分かりやすいと思います。
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インタビュー中、「普段着で気軽に来てほしい」という話がありましたが、
観劇時の服装についてまとめてみました(基本は、本当に気軽でOKです)。