この記事では、2019年8月6日、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して」内で放送された、
劇団四季『ノートルダムの鐘』カジモド役田中彰孝さんのラジオインタビューで、印象に残った点や感想をまとめています。
MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して」は、
アナウンサーの松井愛さん、吉本新喜劇の未知やすえさんが、どちらも四季ファンで、作品の理解も深いので、毎回安心して聴いています^^
すこ〜し愛して♡火曜日
始まりました❀.(*´◡`*)❀.未知やすえさんとお送りしています💕
そして、スペシャルゲスト
劇団四季の田中彰孝さんが
お越しくださいました😆✨✨愛さん、やすえさん、
以前観劇した時に大感動!!#ai1179 #radiko pic.twitter.com/zCJjAMJXFP— 松井愛のすこ~し愛して♡ (@ai1179) August 6, 2019
文中、田中彰孝さんの一人称が、「私」「僕」両方になっていますが、それは話されていた通りです。
彰孝さんは、だいたい、インタビューでは「私」と言われるんですけれど今回は混ざっていたのが印象的でした。
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『ノートルダムの鐘』カジモド役田中彰孝さんインタビュー
まず、松井愛さんから、
「今日は、スタジオにゲストの方にお越しいただいています」ということで、田中彰孝さんの紹介、
そして、『ノートルダムの鐘』京都公演開幕、2年前の1回目の公演の話へ。
『ノートルダムの鐘』2回目の京都公演田中彰孝さんにとってのカジモド役
この『ノートルダムの鐘』は15世紀待つのフランスのパリ、ディズニーが映画にしたりなどもあるんですけれど、
ノートルダム大聖堂の、鐘つき、まあ、生まれながらに障害があって、隠されて生きているんですよね。
いつも上から見て憧れて、いつかそこから出て、同じ目線で歩いてみたい、ということを願っている青年の役です。
もちろん、今日は8月6日という日本人にとっては忘れてはいけない日であったり、
心に悲しい思いや孤独をみんなどこかで持って生きていると思うんですけれど、
カジモドは、しんどい中でも明るく、チャーミング、という言い方をしてもいいくらいで。
(未知さん「うふふふ」)
演出でも体を曲げたり、しゃべり方などは決まりがあるんですけれど、
なにより彼は、それは生まれ持っているものなので、あまり自分が苦しんだとか、自分は大変な目にあっているんだとは思わずに、
ちっちゃな世界ですけれど、その中でのびのびと生きているんだ、という風に考えています。
ですから、その方たちに失礼がないようにと思って、ろうあの方に直接お会いして話を聞いたり、そういう映像なども見て、なんとか取り入れようとしました、
ただ、一方で、ミュージカルなので、そこをうまく線引きするのが最初はすごく大変でした。
再現をしすぎると、やはり、ミュージカル、というところもあるので。
「静かに号泣」
セットとか確かに暗いんですよ、鐘つき堂の中がメインなので。
町に出てきても明るさの中にやっぱり闇があって、
でもなんだか、将来・未来へ、生きなくちゃ、というエネルギーをもらって、静かに泣いたんです。
難しいけれど、静かに号泣、とうのは日本語としては正しくないんだけれど、あるんだな、と思いました。、
その『ノートルダムの鐘』が始まったって話になった時に、
トミーズの雅ちゃんが、「なんか暗そうやなあ」って言ってたから
「いや、これ絶対観てほしい!」って言って。
いろんな作品がある中で、楽しい、明るい、かわいい、って作品もあるけれど。
音楽も本当にすごくて、今も聴いていて(バックに「陽射しの中へ」が流れている)さぶいぼ立ちますもん。観てよかった作品の一つです本当に。
舞台の上で、音楽がずっと奏でていく世界観が醍醐味だと思います。
聖歌隊がだんだん、自分の感情とリンクして、「ここでこういう風に歌ってくれはったら響くだろうな」というところへ、
「はい、来ましたー」
全員(笑)
大聖堂の火災
でも、すぐに演出家のスコット・シュワルツさんが、メールを寄せてくれて、
「今こそ、この作品を上演する意義があるから。この作品は、ノートルダムの美しさを伝える作品なので、みなさんの心中をお察ししますけれど、ぜひ頑張ってやってください」
というメッセージをいただきました。
重い鐘を引きながら演じるためのメンテナンス
鐘を本当にならすじゃないですか、カジモドが。
あの鐘は、重いんですってね。
毎日あの鐘をついていると。
人によっては、走りながらセリフをしゃべったりだとか、息が切れた状態で歌ったり、そういうトレーニングをしている人もいます。
それとは違いますもんね。
今日はお休みですか?
京都の夏はどうですか?
ちょうど、(『ノートルダムの鐘』京都公演の)開幕日が僕、誕生日だったんです。
7月28日で、何才になったんですか?
だって、『ライオンキング』のシンバ、されていましたでしょう?
シンバのあの役から、カジモドに、四季さんのなかでもいわゆる、光輝く道ですよね。
だんだん、求められるものも変わってくるものなんですか?
浅利慶太さんにかけられた言葉
やっぱり、みんなの中に根付いている気持ちは、これからずっと受け継がれていくんだろうなと。
なにか、浅利さんに言われたことで、心に残っていることってありますか?
一言だけ、
「慣れるなよ」
って言われて。
もう・・・浸みますね。
ストーリーというのは、(その作品の世界の中では)今日初めて起こっていることじゃないですか。
「慣れてダレてしまうんじゃないよ」、ということでもあると思うし、
僕たちにとって、毎回新鮮に演じる、というのは本当に大変なことなので、そういった意味でもいつも胸に残っていますね。
慣れずに、がんばっていきたいと思います。
最後に田中彰孝さんから
「ぜひ、『ノートルダムの鐘』を体験しに、劇場にお越しください」
というメッセージがありました。
田中彰孝さんインタビュー感想
彰孝さんが話していた、「ダンベルは、教会の鐘から来ている」、というのは、
dumbbell=音の出ない鐘という意味で、
昔、教会の鐘で筋力トレーニングをしていたことに由来する、という説があるようです。
「松井愛のすこ~し愛して」では、作品のあらすじ紹介をあまりやらないんですよね。
松井さんも未知さんも四季ファンなので、たいてい、インタビューの前には作品を観劇済みでその愛にあふれた感想と、俳優さんのトークで進行していくことが多い、
また、他の作品との比較などもぽんぽん出てくるのが、他の番組とちょっと違う点。
今回の、インタビューでの松井愛さんの「はい、来ましたー」ではありませんが、
四季ファンからすると、ここを推したい!という作品のポイントをちゃんと突いてくれるので聴いていてすごく楽しいし、
たぶん、作品を知らない人にとっての、あらすじではなくて、お二人+役者さんの熱量で、「おもしろそう」と思えるんじゃないかなあ。
パーソナリティお二人の言葉は、凝った表現ではないけれどどんぴしゃで、私もブログでレビューや感想を書くので、表現としても参考にしたい点が多い。
彰孝さんの話では、カジモドは、彼の小さな世界の中ではあるけれどのびのびと生きていた、という解釈が新鮮でした。
普通とは何か、幸せとは何か、というこの作品のテーマもそこにありますよね。